あとち。 | ナノ

さよならに微睡む









*みょうじさん独白
*BADEND
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私は幼い頃から、何が正しくて何が間違っているかだとか、考えた事が無かった。一つ一つの行動の善悪は捉え方なんだと無理に結論付けて、多分目を瞑っていたんだと思う。世界への失望もきっとそれで、足りない言葉を繕うように、必死で目を背けていた。必要か不必要か、その分別すら誤っていた私は痛みに顔を顰める事も苦痛を感じる事も無いだろうと思う。人を目一杯苦しませる事は出来る。それを知らず知らずの内にやっていたものだから、感覚がおかしくなったのかも知れない。相手がされて苦しかった痛かった、だから頭の何処かで仕方無いのだと納得している。対価、とでも言うのだろうか。痛い事は嫌いだし出来る事なら自分を大事にしたい。その反面、立ち上がれないくらいに傷付けて欲しいとも思う。決してそう言う趣向が有る訳では無く、多分、一度痛い目に遭わなければ理解出来ないのだ。そうでもしなければ私は変わりなく人を傷付けるだろうし、今まで通りそれを当たり前の事と捉えてしまう。それすらも善か悪かも判断が付かない為、首を傾げる事もしばしばである。意識した事は無かった。善悪を考える事が生きている上で必要かも分からない。一々考えていれば疲れるのではないか。けれど、私は、自分が与えた分の痛みや喜びや悲しみや苦しみを、全て受け止めたいと思ったのだ。何を与えているのかは、相手の表情を見れば分かると思っていたけど、何だかそんなに甘くないらしい。
霧に包まれた商店街を見つめて、思う。暗くぼやけた世界に、善悪は存在するのだろうか。いっそ全て無くなってしまえば、楽なのでは無いだろうか。考える必要も無い、そんな世界に抱く、密かな憧れと期待。私の胸を躍らせるには十分である。ぎち、と体中の軋む音が聞こえた。忽ち私の体は黒く染まり、分解されるような痛みに、声が枯れる。いたい、痛い、イタイ。変色していく、肌色。叫び声をあげる事もままならないまま、私は、ほっと息を吐いた。酷く場にそぐわない安堵が胸に広がっていた。解放、と。神様はこれをそう呼ぶらしい。おめでとう、祝福の言葉が身を焼いた。





さよならに微睡む
私の与えていたものは、痛みでいっぱいだったんだ








何が書きたかったのか全く分からない産物である。シャドウになる前と、人々の願いとやらを書きたかった…のか?←
良く分からないので更新履歴には反映させないでおこうと思う。うーん。あとでDUSTに移動しようかなあ°ω°









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