DROP

 感じる視線に私が振り向くと、視線の主は貴方なの。

 私が振り向くとすぐに逸らされてしまうけれど。


 ねぇ、知っていますか?

 視線と視線が絡む一瞬、いつも厳しい冬のような気配の貴方は冬の日だまりのような微笑みを浮かべている自分を。

 淡雪のように瞬く間に消えてしまうその微笑みに、私の鼓動が速くなり高ぶる事を。

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