「‥‥ん?えっ?何もう一回言ってくれない?銀さんとした事が聞き間違えちゃったみたい」 私は今、万事屋の玄関を入って突き当たりの部屋のソファに銀ちゃん、新八、神楽ちゃんと向かい合って座っている。 糖分の文字が飾ってあるあの部屋だ。 全て本物。 なんだかんだでテンションが上がりすぎてどうしようってくらいだ。 「だからですね!‥私は珍いちご牛乳という5億個に一つのいちご牛乳のパッケージに書いてあった通りのことをやってみて、自分の部屋を出ようとしたら異世界の万事屋の玄関の中だったんです。ってば!」 だけど、さっきから万事屋に来た理由を聞かれていて、正直に答えてるのに誰一人として信じようとしてくれない。 「あのね、なまえ。お前は中2病患者?何が珍いちご牛乳で異世界のここに来ました?そんないちご牛乳あったら俺だって飲みたいわ!!」 こう言って私を中2病患者扱い。 一向に信じてくれない。 「ちょっと銀さん、いちご牛乳は話がややこしくなるんでやめて貰えますか。」 「新八お前‥、俺からいちご牛乳取ろうなんて良い度胸だなオイ。100億万年早ぇーんだよダメガネアイドルオタクがよー!」 「おまっ、アイドルオタクナメんなよ!!糖尿病の天パより幾分もマシですからね!!」 銀ちゃんと新八のやり取りがやっぱり銀魂なんだなぁと感じされられる。 神楽ちゃんなんか酢昆布食べてる。 本物本物ー!!! ゴホンっ さて、どうやったら信じて貰えるか‥ 全神経を使い考えてみたけどいい案が思いつかない。 ‥あ、住む所もない。 今夜は野宿‥‥? いやいや、野宿ってここかぶき町だよ。 変態、おっさん、まだお‥ 何が出てくるかわかりゃしない。 ‥‥どうしよまだおおおおおおお!!! しばらくして、今まで考え込んでいた銀ちゃんが口を開いた。 「――――――‥‥ああーっ!‥わかったよ。完全にと言えばまだ嘘になるけど、お前のこと信じてやるよ」 銀時が自分の頭をガシガシと頭をくしゃくしゃにかきながら言った。 え?何て? すると新八と神楽は、口元を少し上げ、私の瞳をしっかりと見つめる。 なまえは銀時の言ったことが理解出来ない様子。 「なまえのこと信じてやるよ。住むとこもないなら万事屋に住めばいいさ。いちご牛乳の好きな奴に悪い奴は居ないって言うしなっ!」 銀時も口元を少し上げ、私の瞳をしっかりと見つめこう言った。 「言うアルしなっ!!」 「いや、聞いたことないですよ。そんなこと」 すかさず神楽ちゃんと新八の声が入る。 「細けーこと言うなよな。なぁ、なまえ」 ‥‥‥‥‥ 「‥え?おい、なまえ、‥なまえちゃ〜ん?」 「なまえー?」 「なまえ‥さん‥?」 なまえがあまりに反応しないので心配して銀時、新八、神楽がなまえの方に来て顔を覗き込む。 「さ‥」 「「「さ?」」」 「3人とも大好きーっ!!!!!ありがとう〜っ!!」 「わ、おい、なまえっ!!」 「わぉっ!」 「ちょ、ちょっとなまえさん!!」 ぎゅうううッ なまえが嬉しさのあまり3人を抱き締めた。 「ちょ、ちょちょちょちょっとおお!!何してるんですかなまえさん!」 顔を真っ赤にして焦りながら新八が言う。 「なまえは甘えん坊アルな〜!よしよし、私、かぶき町の女王神楽が一緒に居るから大丈夫アルヨー」 えっへんとえらそうに笑いながら神楽が言う。 「なまえー、あんまり大胆な行動ばっかりしてると銀さん、色々困るから気をつけて。」 そうへらっとした顔で言う銀時。 こうして私は万事屋に住むことになりました。 「今日からお前は、俺たちの家族な。」 「宜しくな、なまえ」 「うんっ」 私は満面の笑みで言う。 「宜しくねっ!」 3人が笑って喜んでくれた。 みょうじなまえ、今日から坂田さんファミリーになります! |