銀ちゃ‥‥ん。





「んん‥、ぷはあッ」





いきなり銀ちゃんからキスされた。





「しゃっくり止めるだけなのにちゅーって‥」



「いいじゃねーかよ!銀さんも必死に止める方法考えたけど、なまえが‥え、エロい声出すからまともに考えられなかったんだよ!第一に、しゃっくり止まったからいいじゃねーか!!」



「あ‥‥ほんとだっ」





そういえばさっきからしゃっくりが止まってる。

銀ちゃんのいきなりの行動に、お、驚いたから?



まぁ、とにかくしゃっくり止まって良かった‥。





「ありがとう銀ちゃん!銀ちゃんのおかげでしゃっくり止まったよ」



「お〜銀さんに感謝しろよ〜?」



「うん!‥じゃあ、私そろそろ帰るね!」



「はいは〜い‥って、オイ!!!」



「あ痛ッ!!」





万事屋から帰ろうと玄関に向かって歩いてたら、銀ちゃんが走ってきていきなり頭を叩かれた。



「もうッ、銀ちゃん何するの!」





すると銀ちゃんは悲しいような表情をした。





「おま、なまえ!!銀さんに感謝してるんでしょ?してるなら止めてくれた銀さんにお礼とかないのッ!?」





焦り混じりに銀ちゃんは言う。



お礼‥お礼ねえ‥‥





「お礼って‥何が欲しいの?」



「んー‥、なまえかな。」



「え?私‥?」



「そう、なまえが欲しい。」





そんなことを言う銀ちゃんは、にこにこというよりニヤニヤという言葉が合うような笑顔で笑っている。
それとは対象に顔が赤くなっているだろう、私。





んー‥‥‥‥‥私ねぇ‥

‥‥‥、あ!



いいこと考えた!!





「銀ちゃん銀ちゃん!!」



「ん〜?」





チュッ



家の外の雑音が聴こえる静かな昼下がりの廊下に
小さいリップ音が響く。





「ありがとう!」








それは温かい笑顔と共に。









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