よそ見しないで



今日も俺は



君を求める。







俺の一日はいつも、真っ暗な部屋から始まる。



太陽を浴びることができない俺は朝の日差しを部屋に取り入れたりしない。
俺はいつも寝ていて、起きたときに太陽が部屋に差し込んで大変なことになってしまわない
ように、分厚い遮光カーテンを閉めて寝ている。


だから朝でも俺の部屋の中は真っ暗。



適当に身支度をすると、番傘を持ってホテルを出た。





今日もまた君探し。



いつもうまいこと隠れて、逃げようとしてるけど、そんなのは無駄。



俺にはわかるんだ、




君が




どこにいるのか。




どんなに離れていても
すぐ見つけられる。




ほら、




見つけた。





「や。」



「か、神威!!あんたいつもどこから湧いてくんのよ!!」



焦ってる焦ってる。ホント可愛い。


「全くあんたのせいでコンビニ行くのでもあんたがいないか確認しちゃうように
なったじゃない。」



「それはつまりいつも俺のこと考えちゃうってこと?」




「ちげえよ。」



そんな真顔で突っ込まないでよ。さすがの俺も傷つくから。




「でも、少しでも俺のこと気にかけてくれてるってことでしょ?それが俺はすごく
嬉しいよ。」




「あんた、それ言ってて恥ずかしくないの?」





はずかしいわけないだろ?全部本心なんだから。




「だけどほかの男気に掛けたりしないでね。俺すごいやきもち焼きだから。」



俺がそういうと、君はすごく不機嫌な表情で俺に暴言を吐く。でもこれは
本当のことだから、他の男に目を向けたりしないで。






俺だけを見てくれればいい。






(君の瞳には俺だけ映ればいい。)







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