今日は珍しく、主導権を握ることができた。
普段は恥ずかしがって、ジョルノを押し倒すなんてこと、出来やしないのに。
…たまには羞恥心を捨てて、こうやってみるのも悪くない。
何故ならば…。
「くっ………あ…」
こうして快感に身を悶えるジョルノを見れるからだ。
ジョルノ自身を胸で挟みながら、舌先で先端を刺激する。
その度にジョルノは反応を示し、声を漏らした。
その様子が、愛しくてたまらない。
「…っ…name…」
私の髪の毛に指をとおしながら、ジョルノが呟く。
上目使いで見やれば、苦悩の表情で喘ぐジョルノが見える。
じゅっ、と音を立てて吸い上げてやれば、ジョルノは私の口のなかで果てた。
苦く、濃厚な精液が口のなかに広がって、頭がくらくらする。
数回に分けてそれを飲み下し、指についたのも舐めた。
「nameっ……」
「どう? 気持ちよかった?」
そう聞くと、ジョルノは少し照れ笑いをして、それから私にキスをした。
…いまさっき、自分の精液が放たれた口だというのに、よくキスできるな…。
なかば感心しながら、ジョルノのキスに応える。
舌を差し込まれ、歯列をなぞられる。その感覚に、背中がぞくぞくした。
自分の口から、甘ったるい声が漏れるのが恥ずかしい。
「さて」
私の上に覆いかぶさったジョルノがつぶやく。
「形勢逆転、ですね」
気づけば、形勢逆転されていた。
〇
nameのなかに、指を差し込む。
狭くて熱くて、ぬめるそこを、指でこする。すると、nameは控えめに反応を見せる。
そんなnameが可愛くて、ついつい意地悪していまいたくなのだ。
「すごく感じてますね、name」
「ばっ……そんな…こ、と…」
耳元でささやけば、顔を真っ赤にしながら意味のない否定をして。
中をかき回せば、甘く欲情した声を上げる。
「気持ちいい、っていってくださいよ」
「やっ…いやぁ…」
「いや? やめた方がいいですか?」
そういうことじゃなくて…。
恥ずかしそうにするname。もっともっと、羞恥心にさいなまれるnameを見たくて、僕は中をかき回す指を止めた。
「素直になったら、続けますよ」
「う〜…意地悪ぅ…」
きっと今、僕は相当意地の悪い笑みを浮かべているだろう。
体の下で横たわるnameは顔を真っ赤にしながら、もじもじと腰を動かしている。
「お願い…動かして…?」
「何を? どこで?」
「っ〜…!!」
nameは声にならない声を上げて、僕の胸板をたたく。ぺちぺちと、可愛らしい音が響く。
しょうがないな。今日はもう、僕も限界だ。
これ以上調子に乗って、機嫌を損ねられても困る。
僕はnameの中から指を引き抜いた。
nameがキョトン、とした表情で僕を見るので、見せつけるように指を舐める。…nameの体液がたっぷりついた、指を。
「うわ、も、ばかじゃないの」
「おいしいですよ」
「真性のばかだ」
雰囲気にそぐわない会話をしながら、僕はnameの足を持ち上げる。
ひざ裏をもって、挿入しやすい体勢に。
そして入口に自分自身をあてがい、一気に差し込んだ。
「っ…!! ひあっ!」
「く…」
じゅぷ、と派手な水音。肌のぶつかり合う音。
僕を締め付けるnameの胎内。
僕は、とち狂った猿のように、腰を振り続けた。
何か月かぶりの、セックスだ。
期間、というのは酷なもので、さっきnameの口の中に出したばっかりだというのに、さっそく出したくなってしまった。
久しぶりであればあるほど、nameの体をより敏感に感じ、射精が促される…。
普段なら…普段ならもっと持つのに…。
そう思いながら、僕はnameの中に射精した。
…最速記録、更新か…。
「………ジョルノ」
「…何も言わないでください…」
〇
「うわ、サンタ服どろどろ」
「すいません…」
nameは脱ぎ散らかしたサンタ服を持ち上げ、第一印象を述べた。
ジョルノは申し訳なさそうにする。ジョルノが申し訳なく思ったところで、サンタ服は洗濯しなければならないし、そもそも汚れの半分はname自身の体液である。
nameはサンタ服を洗濯機に投げ込み、ベッドに戻った。
「そういえば、プレゼントって見た?」
「あ、いや…まだです」
「早く見てよねー」
口を尖らせながら不満そうなふりをするnameを尻目に、ジョルノは棚の上に置かれた箱をとる。
丁寧にされたラッピングを解き、ふたを開けた。
箱の中には、金色に輝くテントウムシが鎮座していた。
テントウムシからは金色のチェーンが伸び、ネックレスだということがわかる。
「…素敵、ですね」
「でしょ? 特注だからね」
「つけてくれますか?」
いいよ。nameはそうつぶやき、ジョルノの後ろに回る。
ジョルノの男にしては細く、しかし筋肉質な首筋を見ながら、ネックレスをつけた。
そして、そっと首筋に唇をあてる。
「…? name?」
「私もプレゼントもらったからね?」
「え?」
nameはジョルノの首についた赤い印をみて、微笑んだ。