プレゼントフォーユー(2)


今日は珍しく、主導権を握ることができた。
普段は恥ずかしがって、ジョルノを押し倒すなんてこと、出来やしないのに。
…たまには羞恥心を捨てて、こうやってみるのも悪くない。
何故ならば…。

「くっ………あ…」

こうして快感に身を悶えるジョルノを見れるからだ。

ジョルノ自身を胸で挟みながら、舌先で先端を刺激する。
その度にジョルノは反応を示し、声を漏らした。
その様子が、愛しくてたまらない。

「…っ…name…」

私の髪の毛に指をとおしながら、ジョルノが呟く。
上目使いで見やれば、苦悩の表情で喘ぐジョルノが見える。
じゅっ、と音を立てて吸い上げてやれば、ジョルノは私の口のなかで果てた。

苦く、濃厚な精液が口のなかに広がって、頭がくらくらする。
数回に分けてそれを飲み下し、指についたのも舐めた。

「nameっ……」
「どう? 気持ちよかった?」

そう聞くと、ジョルノは少し照れ笑いをして、それから私にキスをした。
…いまさっき、自分の精液が放たれた口だというのに、よくキスできるな…。
なかば感心しながら、ジョルノのキスに応える。
舌を差し込まれ、歯列をなぞられる。その感覚に、背中がぞくぞくした。
自分の口から、甘ったるい声が漏れるのが恥ずかしい。

「さて」

私の上に覆いかぶさったジョルノがつぶやく。

「形勢逆転、ですね」

気づけば、形勢逆転されていた。







nameのなかに、指を差し込む。
狭くて熱くて、ぬめるそこを、指でこする。すると、nameは控えめに反応を見せる。
そんなnameが可愛くて、ついつい意地悪していまいたくなのだ。

「すごく感じてますね、name」
「ばっ……そんな…こ、と…」

耳元でささやけば、顔を真っ赤にしながら意味のない否定をして。
中をかき回せば、甘く欲情した声を上げる。

「気持ちいい、っていってくださいよ」
「やっ…いやぁ…」
「いや? やめた方がいいですか?」

そういうことじゃなくて…。
恥ずかしそうにするname。もっともっと、羞恥心にさいなまれるnameを見たくて、僕は中をかき回す指を止めた。

「素直になったら、続けますよ」
「う〜…意地悪ぅ…」

きっと今、僕は相当意地の悪い笑みを浮かべているだろう。
体の下で横たわるnameは顔を真っ赤にしながら、もじもじと腰を動かしている。

「お願い…動かして…?」
「何を? どこで?」
「っ〜…!!」

nameは声にならない声を上げて、僕の胸板をたたく。ぺちぺちと、可愛らしい音が響く。
しょうがないな。今日はもう、僕も限界だ。
これ以上調子に乗って、機嫌を損ねられても困る。

僕はnameの中から指を引き抜いた。
nameがキョトン、とした表情で僕を見るので、見せつけるように指を舐める。…nameの体液がたっぷりついた、指を。

「うわ、も、ばかじゃないの」
「おいしいですよ」
「真性のばかだ」

雰囲気にそぐわない会話をしながら、僕はnameの足を持ち上げる。
ひざ裏をもって、挿入しやすい体勢に。
そして入口に自分自身をあてがい、一気に差し込んだ。

「っ…!! ひあっ!」
「く…」

じゅぷ、と派手な水音。肌のぶつかり合う音。
僕を締め付けるnameの胎内。
僕は、とち狂った猿のように、腰を振り続けた。

何か月かぶりの、セックスだ。

期間、というのは酷なもので、さっきnameの口の中に出したばっかりだというのに、さっそく出したくなってしまった。
久しぶりであればあるほど、nameの体をより敏感に感じ、射精が促される…。
普段なら…普段ならもっと持つのに…。

そう思いながら、僕はnameの中に射精した。

…最速記録、更新か…。

「………ジョルノ」
「…何も言わないでください…」







「うわ、サンタ服どろどろ」
「すいません…」

nameは脱ぎ散らかしたサンタ服を持ち上げ、第一印象を述べた。
ジョルノは申し訳なさそうにする。ジョルノが申し訳なく思ったところで、サンタ服は洗濯しなければならないし、そもそも汚れの半分はname自身の体液である。
nameはサンタ服を洗濯機に投げ込み、ベッドに戻った。

「そういえば、プレゼントって見た?」
「あ、いや…まだです」
「早く見てよねー」

口を尖らせながら不満そうなふりをするnameを尻目に、ジョルノは棚の上に置かれた箱をとる。
丁寧にされたラッピングを解き、ふたを開けた。

箱の中には、金色に輝くテントウムシが鎮座していた。
テントウムシからは金色のチェーンが伸び、ネックレスだということがわかる。

「…素敵、ですね」
「でしょ? 特注だからね」
「つけてくれますか?」

いいよ。nameはそうつぶやき、ジョルノの後ろに回る。
ジョルノの男にしては細く、しかし筋肉質な首筋を見ながら、ネックレスをつけた。
そして、そっと首筋に唇をあてる。

「…? name?」
「私もプレゼントもらったからね?」
「え?」


nameはジョルノの首についた赤い印をみて、微笑んだ。
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