朝起きたらとっくに日が昇っていて、薄いカーテンの向こうは眩しいくらいに明るかった。

寝惚け眼で時計を見やればもう午後になっていた。ヤバい。トウヤくんが作ってくれたお弁当が無駄になったかも、ごめんトウヤくん!
慌てライキャスを見ると案の定メールが3件。


最初がクダリ。
[ミハル今日休みなの(´・ω・`)?]
くっそかわいぃ。速攻返信。
[クダリに会う為に今からダッシュでいくわ(^ω^)]



次がトウヤくん。
[先輩今日休みですか?弁当持っていったら来てないって言われて…]


ああもうまじごめん!

[ごめんトウヤくん!今から行く!!トウヤくんのお弁当を無駄にはしないから!!]



最後が…うん?



[ノボリです。トウヤ様からアドレスをお聞きしました。今日は学校に来ていないそうで。一応言っておきますが頼んでいた書類は今日締め切り厳守ですので悪しからず]




「ノボリかよ」




ノボリのメールは無視して寝ているヌオーを優しく起こし(目をとじたままアクビするとか超可愛い)


というわけでお久しぶりです。ミハルさんです。今日も今日とて日付シリーズやっちゃうよ!


てなわけで。
今日は何の日かわざわざ調べてちょうどいいものがあったのでそれを持って家を飛び出します。








────




「はろろーん!皆さまご機嫌いかがー?」

授業中だろうがおかまいなしに勢いよくドアを開ける。もうそろそろ私のテンションにも慣れたクラスメイト達が笑いながら受け入れてくれる。うん、いいね!




「ミハル、君のおかげで僕の機嫌はちょっと斜めだよ」


「まぁそんな怒んなってマッツん」

「誰がマッツんだ」



どうやら今は例の新任教師の授業だったらしい。クダリに名前を教えてもらったけど私の中でマッツんとしてインプットされた。





「マッツん今日もイケメンですね。腰触ってもいいですか」


「ゲンガー、シャドーボー「ああもうつれないなぁ!」」



イケメンはどうして腰が細いのだろうか、最早憎悪の対象にすらなりうる。ゲンガーからシャドーボールをくらうまえに席に着くとクダリがおはよー、と声を描けてきた。


おはよー、と返しつつ腰に目をやる。うん、やっぱり細い。いい腰だ。ちょっと脱いでくんないかな。



「ミハル、授業の中身わかった?」



「ああはい。マッツんはヤンデレってことはわかりました」



「ゲンガー、さいみんじゅつ」



「え、やめて頭が痛ぐえぇ」



でも、否定しなかったな…


















「ミハルってMなの?」


漸く頭がすっきりして顔をあげた刹那、クダリに問いかけられた。


「うーん…当たらずとも遠からず?どっちでもいけるかなー」



つとめてマジメに答えたら苦笑された。Mだからマッツんに反抗するんじゃなくてありのままなのよ。



「てか今何の時間?」

「自習だよ。あと20分くらいで今日の授業は終わりだね」

「まじ?じゃあおやつ食べよう」
「まっさきにそう考えるあたりミハルらしいね」


褒め言葉として受け取っておく。カバンに乗っかっているヌオーによけてもらい目的のものを取り出す。


「今日もチョコ?」


「ふふん。チョコだけどチョコじゃないのさ」










─────







「というわけで今日はアイスの日でーす!」





生徒会室の扉を開けて叫べばお馴染みの3人がぽかんとしていた。

「どういうわけです?」



ノボリが口を挟んだけど気にせず続ける。


「アイスの日なのでチョコアイス!しかもパ○ムですよー!」




わーいと素直に喜んでくれる双子ちゃんに○゜ルムをあげて代わりにトウヤくんからお弁当を受け取る。お腹ぺこりんこ



トウヤくんが普通のチョコのでトウコちゃんがホワイトチョコ。私もホワイトチョコ好きなんだー!中身がイチゴ味なんだよね!

ちなみにクダリも迷わずホワイトチョコ選んだよ!
ああなんで溶けてないかってちゃんと保冷しつつ、学校着いてすぐに冷やしてもらってたんだよ。
ハッチー先生のバイバニラに。


「ミハル様、放置プレイはやめて下さいまし…」

「えっ!ノボリもプレイとか言うんだ意外。もっと色んなプレイしようか?」

「真顔で何を言っているのですかアナタは。ちょっと近寄らないで下さい」



とりあえず口にパル○押し込んでやる。げぅんって変な反応したから笑ってやった。



「なぜ普通に渡して下さらないのです…」


最早私に正論を言っても無駄だと理解しているのだろう。あきらめたように呟くノボリに笑顔で「ん?」と返せば「なんでもありません…」と言われた。









「そういえばミハル様、書類は?」




「………………あ」





もたもた食べてたパ○ムが根元から落っこちた



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