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「おはよーナマエっ!」

「ぐへっ!」


出勤早々、白い大型犬にタックルされたかと思えばクダリさんである


ちょっとなにしてんのクダリさ…
振り返って目を擦る
クダリさんはいつも通りだ。
だけどその姿は輪郭が曖昧で…


「どうしたのナマエ」

「コンタクト外れた…」

「えっ」


そう、私はこれでもかってくらい視力が悪い
だからこんなに近くにいるクダリさんも白い大型犬のように見える
片目ずつ隠してみると右目のピントが合わない。


「ごめんねナマエ!探そう?」

「はい…」


クダリさんが慌てて足元を探す
今が早い時間で良かった
お客様がいたらいい迷惑になっていたことだろう


ピントが合わない右目を右手で押さえて自分もしゃがむ




「あ、コレ?」


それは案外すぐに見つかった
けれど一度地についたソレはすぐに使用することはできない


「どうしよう…」

「ナマエってそんなに目悪いの?」

「日常生活に支障を来すくらいですね…」


今から業務だというのにこれではどうしようもない。


片目でがんばるしかないか…



「わかった!じゃあボク今日はずっとナマエのそばにいる!」


「え」

「今日はずっと一緒!」


何を言い出すんだこの人は。

鼻歌交じりに歩きだすクダリさんは至って本気らしい

「ボク今日すごくラッキー!」



何でそんなにご機嫌なの?
何で私手繋がれてるの?

何で私、こんなにドキドキしてるの。










(あれ、白ボスとナマエちゃん手繋いでますね)
(ようやっとくっついたんか)
(ナマエちゃん顔真っ赤)




─────


最後カズマサとクラウドさん…?
クラウドさんの口調いまいちわかりません



白い大型犬と
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