ダークリーズン

窓を伝う雨を指でなぞる。
彼の白い顔を思い出す。
白くて、白すぎてこのまま消えてしまいそうだと感じたあの顔は、本当に消えてしまった。
肺を患って。
彼の変化どうして、私は気がつかなかったのだろう。
もし気がついていたら。
もし、もし、
後悔は尽きない。
紺色の傘をさして私に会いに来てくれたあの人はもう来ない。

title by アセンソール

第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -