※唐突の幼なじみパロ








俺の日課は、バスケとあいつと時々昼寝。





  恋愛未満、身体以上







なんてことはない、ただの休日。ピンポーン、と呼び鈴である電子音が俺しかいない広々とした部屋に鳴り渡る。料理を中断して、手を洗いエプロンで乱雑に水気を拭き取りながら玄関へ歩く。ドアを開くと見知った顔。

「よっ大我。腹減った」
「…もうできる」
「おー。いつも思ってっけど、俺タイミング良すぎじゃね?」
「メシとバスケだけにな」

んだと!?と言いながらずかずかと家に入ってくるこの青峰大輝という男は、俺の所謂幼なじみとかいうやつだ。産まれた時からの付き合いで、飽きもせず高校に入った今の今までつるんでいる。
最近は、つるんでいるというか餌付けをしていると言った方が正しいかもしれない。

「おーチャーハンか」
「おい、コップと茶」
「やれってか」
「働かざる者食う可からず」
「へいへい」

ぶつくさ言いながらもちゃんと準備をしてくれる。しかもスプーンまで用意する。こういうところは割に素直である。大輝が準備している間にチャーハンを二人分に分けて机に置く。目を輝かせながらスプーンを特効させようとする大輝に無理矢理手を合わさせて、よし!と言った。
頬にご飯粒をつけて美味しそうに食べる大輝にふと笑みが浮かぶ。こいつは昔から本当に仕方ないと溜息をつきながら、大輝の頬のお弁当を指で摘み取り自分の口に運ぶ。

「んあ?ついてた?」
「大輝が落ち着いて食わねーから、ついてた」
「うっせ」

ふて腐れながらも手は止めず食事をする。そんなこいつを可愛いと思ってしまう。いつから可愛いとか…そういう感情を持つようになったかなんてもう覚えていない。気付いたら隣にいて、笑って怒って泣いて、また笑って。毎日毎日同じことしか繰り返さなかった俺達に一体何が起こってこうなったかなんて、誰も答えは知らない。でも最近分かった一つのことがあって、これを俗に恋だと人は言うのだろうということ。だから、今丁度食事を終えてごちそうさまと言いながら水でチャーハンを流し込んだ大輝にキスを仕掛けても恋だから問題ないと言える。

「…おい」
「チャーハン味」
「おい」
「んだよ、不満か」
「大いに不満」
「じゃあ、もっと不満にさせてやる」
「断る」









窓もカーテンも閉めきった部屋は昼間だというのに薄暗い。明かりという明かりはなく、カーテンとカーテンの隙間から少しの光が漏れるだけだ。クィーンサイズのベットに綺麗に敷いた白のシーツにその光が落ちる。卸したてのシーツに仰向けに寝転ぶ大輝は無駄にエロくて困る。

「っ、おい…!」
「ん?」
「今からすんの!?」
「?、ああ」
「何言ってんの?みたいな顔で肯定すんな脇腹触んな!」
「うっせーな…」

昼間からスイッチ入るとかとんだド変態だなとか言われたけれど、昼間でも大輝に触りたいものは触りたいわけだから別にド変態は関係ない。つまり俺はド変態ではない。そんな間にもキャンキャン騒ぐ大輝が煩くてキスしながら腰を少し持ち上げて背中に手をまわす。背骨をゆっくりなぞりながら、大輝の舌を吸い上げる。

「ン!?ん、ん…っ!」
「っは、お前、本当背中弱いな」
「うっ、せ…あ、やっ」

真っ赤な顔にキスを落としながら、洗濯したての香りがする真っ白なTシャツを捲り上げ胸を弄ると形のいい眉に皺が寄る。こうして堪えているように見える時は気持ち良くなっている証拠だ。どうやら大輝もスイッチが入ってしまったようだ。思惑というものは案外スムーズに実現するのである。
キスを顔から耳に移動させて、態とリップ音を出す。最近は耳もやばいらしく、高い声をあげて汗ばんできた背中を更に反らす。それにどうにも気分が良くなり、柔らかい耳たぶを唇で挟み、時折舐める。そこそこ濡らした後は綺麗な溝をなぞって、耳穴に息ごと音を流す。それだけでめろめろになる身体にしたのは俺な訳だが、これは最早天賦の才能と言ってもいいだろうと思う。きっと怒るだろうから言わないけれど。

「ンあ、…たいがの、あほ」
「アホ峰に言われたくねーな」
「あほ…!あほ死ね!ふ、あああ」

あほあほ言う口をまた塞いで、いつも穿いている黒のスウェットの上から硬くなった部分をゆっくり、形がわかるように撫でる。もう、熱い。きっと下着にはもうやらしい染みがついてしまっているだろう。

「感じた…?」
「…んな訳、ねぇ、ん、ん!」
「硬いけど」
「ふ、っ…は、」
「なぁ」
「なに、っ!や、ぬがすな…!」

脱がすわアホ。
一枚ずつなんて面倒だったので背中にまわしていた手で腰を引っつかんで、胸を触っていた手でスウェットと下着を一緒くたに掴んでずり下げる。案の定下着は濡れていたし、大輝のも角度を持って濡れていた。やっぱり感じてんじゃん、と人差し指の関節で側面を触ると身体を弛緩させ、声を出さずに口をはくはくと動かした。

「んゃ…は、あ」
「これなんだ?大ちゃんよぉ」
「…っ、く、ん」
「そーかよ、知らねーぞ」

痛くされても。耳元でそう囁くと腰がクッと動いた。それを了承の合図だと勝手に解釈して、先走りが溢れるそれを乱暴に擦る。

「いっあ!ってぇ、よ…!あ、ああ、やめ」
「あぁ?どの口だよ、嫌がるのは」

涎が流れる口も乱暴に塞ぐ。舌を絡め吸い上げる。するとキスの合間から大輝のくぐもった高めの声が聞こえた。その後、身体をビクビクさせたから、あぁイったのかと思った。最後に唇を優しく舐めて下を見ると、手に大輝の精液が纏わり付いていて自分の手なのに妙に扇情的だ。その色香にあてられて、大輝が見ている前でゆっくり舐めとった。
大輝はそれがとてつもなく恥ずかしかったらしく、顔を両手で覆って身体を震わせた。こんな仕草も可愛いと思ってしまうのだから、末期だ。しかし覆ってしまってはあのエロい顔が見れない。手を退かせと言ったら首を横に力いっぱい振るだけだった。
イラッとした。よーし犯す。
そう決めてベット脇にあるローションを手にとり人肌に温める。

「あ…大我…?」
「ちっと冷たいかもしんねー…けど、我慢、な」
「へ、あ、ああ、や…大我、大我ぁ…!」

後ろは先走りで既に濡れていたが用心に越したことはない。と思って中指だけを入れたが、一本では物足りなげな緩さである。期待に応えて指を三本に増やした。ゆっくり広げていくように動かすと切なく声をあげる。焦れったいのだろう、指を抜こうとするときゅうっと締め付けて離さない。

「おーおーそんなにいいか」
「っそ、思うなら、はやく…!」

ニヤつきながら完全に脱力している大輝の両手を枕へ落として頬を撫でてやる。人より色が黒い顔は涙や汗や涎なんかでぐちゃぐちゃになっていて、そりゃもうエロい。はやく、とねだる大輝にまだ指をたてているが未だに指を離そうとはしなくて、本当に「はやく」していいのか?なんて考えた。指だけでめろめろに溶けてしまっているのにこれ以上したら、こいつは死んでしまわないか?とも考えたが、やっぱり好きな奴なんて甘やかして虐めるに限る。

「なぁ、大輝」
「ん…?」
「もっと、かわいくおねだりできるだろ?」


そうしたら何度でもイかせてやる。そう呟いた。















「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -