「ねえ、君。人間不信なんだって?」
「!…何故それを、」
「いやー僕神だからさ」
「神?」
「そう、神。人間じゃないんだ」
「……」
「どうしたの?」
「…ついに人が信じられなくなったばかりに、幻覚を見るようになったか…!」
「え?あのさ」
「オレはもう人とは仲良くなれない!もう人が信じられない!周りの言うことなんて全部嘘だぁぁ」
「ちょっと、落ち着いて!中谷くん!」
「はっ!……中谷…くん?」
「え、う、うん、中谷くんでしょ?」
「…オレから言ってないのに名前を知っている…」
「……?」
「神か!」
「だからさっきそう言ったよね!?」
「か、神様…!お願いします神様!もう誰もオレを騙すことのない世界にしてください!」
「切実!!」
「そしてあわよくばオレの隣の席の子と両想いに…」
「だめ!それはだめ!」
「え…何故ですか」
「神は恋愛は叶えられないのさ…悪いね」
「じゃあ自分から告白するしかないか…」
「それもだめ!」
「え!?」
「君は恋愛に関して積極的になると必ず不幸になるよ…」
「そ、そうなんですか?」
「そう。だから彼女から告白をされない限り君は」
「あっ、ちょっと待ってください。今誰かからメールが…。……!」
「何、どうしたの」
「神様…!彼女から告白されました…!!」
「え?は、ちょっ…えー!?」
「これも神様のおかげですよね!?仕向けてくれたんですよね!?」
「いやそんなことは…」
「オレ、初めて生きてて良かったって思いました…!神様、オレはあなたを一生忘れません。ありがとう神様」
「ど、どういたしまして…?あれ?」


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