プレゼントはいらないから
その日一緒にいた証拠がほしい




「写真撮ろうよ」

写真嫌いな俺がこんなことを言うもんだから鬼道クンは驚いていた

「写真嫌いじゃないのか?」
「嫌いだよ。でも今日は特別」

じゃあ、と言って出した携帯を取り上げる

「何をするんだ」
「これはダメ。ちゃんとしたカメラあるから」

ポケットから出したデジカメを机の上においた

「はい笑って」

セルフタイマーをセットしたデジカメはジーと音をたてて10秒後に光を放った

「ま、いいんじゃん?」
「見せてみろ」
「やだよ」
「なぜだ」
「ちゃんと写真にして渡すから!」
「そうか…じゃあ楽しみにしておく」

ホントはちゃんと写真にして、フレームに入れて渡すんだ

毎年同じ日に写真撮って、どの写真にも鬼道クンが隣にいますように






「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -