「あのさ、」 和真さんのうちから出た帰り道、僕は和真さんの部屋にいた時から引っ掛かっていたことを、仗助くんに聞いてみようと思った。高校一年生にしてはかなり背の高い、リーゼントの彼を見上げて声をかけると、彼はいやに機嫌が良さそうにん?と僕を見下ろした。 「さっきから気になってたんだけど、和真さんはスタンド使いなの?」 これは僕の単なる興味と好奇心だ。スタンド使いであっても仗助くんの幼馴染みだという和真さんが仗助くんの敵(延いては僕の敵)になることは万が一にもないだろうとは思う。余程の理由がない限り。 「あぁ、和真さんはスタンド使いじゃあねぇよ。クレイジー・ダイヤモンドのことも見えてないし。まあ俺がガキの頃から一緒にいてスタンド能力使ってたから、何となくそういうのがあるってことは分かってんのかなぁ」 仗助くんは腕を組んで昔を思い出す様に語り始めた。 初めて傷を治した時から和真さんは少し驚いた程度だったとかなんとか。 「まあ何にしても和真さんはいい人だし、口はかてーし、優しーし、信頼出来る人だぜ、なんも心配するこたぁねーって」 仗助くんはそのあとしばらくずっと和真さんについて話していて、僕が家がこっちだからと別れるまで話のネタが絶えることはなかった。 |