古いの | ナノ


バサリ、しんと静まり返った室内で読みかけのサッカー雑誌がソファで寝そべっていたオレの手から滑り落ちた。
頭の隅で、ページ、折れたな、なんて考えながら目の前の彼女の洋装に目を見張る。


「え、そ、それ」
「ぅあ、や、やっぱり、おかしかった?」
「おかしくは、ないけど…」


うん。おかしくない。おかしくは、ない。むしろ、可愛い。が、
なんでセーラー服。(紺、てよくオレのツボ押さえてるな。なんて、思ってない、断じて思ってない!)
でも、スカート丈がいつものプリーツスカートよりやや長めで、膝がチラチラ見える感じが、また…、ああああ、いや、待て待て。落ち着け。とりあえず、落ち着け。下に落ちた雑誌を拾い、そこにあったテーブルに乗せ、ソファに座り直す。


「どうしたの、それ」


言いながら、ちょいちょい、と手招きすると何の警戒もなしにパタパタとスリッパを鳴らしながら近づいて、そして何の躊躇もなしにオレの足の間に入り込んでくる。そんなとこもかわいくてしょうがないんだけど。


「うん、ちょっと、ね」
「ふーん」


頬なんて染めちゃってまあ。その、ちょっと、が気になるんだけどね、オレは。頼むから秋葉名戸とか言わないでよ。それが一番怖いんだから(なんせ、あの夏未ちゃんにメイド服を着させて写真まで撮ってたんだ)。


「と、友達が、ね」
「んー」
「土門君、こうゆうの好きって、言ってたから…」


オレのこうゆう趣味を知ってるってことは、一之瀬か秋かな。まあ、名前とそうゆう話するってことは秋くらいだろうけど。(ああ、いや、一之瀬の入れ知恵ってことも…)


「…うん、好き。いいよ、似合ってる」


名前を後ろから抱き締め、髪をかき分け、うなじにキスをすれば、名前はピク、と小さく反応する。ああ、耳まで真っ赤。おいしいそう。うん、親、今日遅いって言ってたしな。食べちゃいたい、食べちゃおう。


「ん、ども…くんっ」
「なぁに」
「まだ、明るいよ、っ」
「そうだね」
「そうだね、じゃ、なくて。ぁ、お母さんとか、帰って、来ちゃったら、」
「今日遅いって言ってたから大丈夫」


イヤならイヤでちゃんと抵抗すればちょっとくらい踏み止めたのに、制止するのは言葉だけで。そんなの、こっちを煽るだけなのに。ああ、もう。


「ひゃ、土門、くっ」
「ごめん、止められそうにない」


暗転。


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