霊も泣かずば憑かれまい02



ちょっとゴミ箱送りにしたい行き当たりばったりなエクボ夢のようなものです。
昨日の続き
ヒロイン幽霊、しんでます



03

闇が何処から来て、取り込まれたものは何処に行くのか、エクボは全く知らないし知りたくもなかった。
だが、闇へ取り込まれ世界から存在を消されることは、この世にいる生物の最期の中で、一番最悪で悲惨な終焉の迎えであることは確かだった。

人は、見えない物を恐れる。それは霊だったり、化学物質であったり、電磁波だったり、様々だ。
では、霊が霊として存在した時、この世で一番恐ろしいものは何か。自らを力の足しにする悪霊かもしれない。
それでは、悪霊が最も恐れるものは何か。同じく自らを力の足しにしようとする悪霊か、または存在を抹消しようとする人間の霊能力者か。

この世の全てのものには、それ相応とした絶対に敵わない、有無を言わさぬ力がある。
それは見えない所で力の均衡を保つためなくてはならないものであり、また、逃れられない運命であるのかもしれない。

04

一般霊の女を引きずり、闇から勢いよく離れた拍子にエクボの身体に異変が起きた。まだ力が完全に回復してない状態で一般霊なんかに触るからだ、とエクボは気怠い身体を揺する。ひえっと小さな悲鳴が聞こえたあと、半身が少し軽くなった。

「あーあ…お前のせいで一般霊の身体が少し混じっちゃったじゃねーかよ…」

掴まれたエクボの腕は記憶の片隅にある、人だった頃のそれのようになっていた。
文句を垂れつつ振り離した霊女を見ると、左足から胸にかけて半身は闇のような漆黒に染まっている。
そして、最初に見た通り他は随分真っ白な女だった。
細い髪は肩まであり、肌は透き通るような青白さで、細い指は溢れ出る涙を何度も拭っていた。

「は!?おい、なんでおま、泣いてんだよ!?」

泣きてえのはコッチだよ!とエクボは悪態をつく。彼女の黒く染まった部分は、闇に片足を突っ込んだのと、悪霊であるエクボの半身だろう。

「…あの、助けて頂き、ありがとうございました…」

「いいから泣いてんじゃねえよ…めんどくせえ…はやく俺の身体半分返せ」

「ど、どうやってお返ししたら…」

確かに、こんな事はエクボが悪霊になってから初めての事である。エクボがこの霊女を取り込んだ方が、事は早いかもしれない。
もう一度、エクボは変化した自分の右腕を見た。
肩から腕にかけて、微かに霊女のように白く透き通っている。
エクボはゾッとした。
もしこの霊女ごと取り込んだら、エクボの身体は同じように真っ白になるのではないか。

この女、何者だ?

エクボは凝視する。


本当に行き当たりばったりになってきた!
オチ以外あとはなんも考えてません!

リクエストありがとうございます!!
今日ひっさげるのもなーと思ったので、年末、29日くらい?30日くらい?まで募集します
のんびりペースで消化予定です、気長にお待ちください…!!








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