※色々注意











きもちわるい、
寒気がする。

「  」

やめて。私の名前を呼ばないで。
そんな優しそうな表情をして、
私の名前を呼ばないで。

「なぁ、  」

きもちわるい、きもちわるいきもちわるいきもちわるい。
なんで下校の時、隣にいるの。
なんで私の家にまで来るの。
なんで私の携帯番号とアドレスを知ってるの。
なんで、

優しくしないで、怖いから。馴れ馴れしくしないで、怖いから。カレシヅラしないで、こわいから。さわらないで。むしずがはしるから。

「…なんで俺を見ないんだ。俺以外の男なんてお前には必要ないだろう?」

近付かないで。隣に座らないで。耳元で囁かないで。手を握らないで。やめて。いますぐやめて。いやだいやだいやだいやだいやだいやだ、

いくら泣いても、叫んでも、もがいても、拒絶しても。貴方は絶対に私から離れてはくれない。

「俺を見ろよ」

そう言った後、南雲晴矢という男は私の唇を塞いだ。


(100408)