「おい、ここにあった俺の携帯知らないか?」

「どんな携帯?」

「ペンギンのストラップが付いてるやつ」
「あー、あの痛々しい携帯ね。さっき鬼道が弄ってたよ?」

「な!?鬼道さんが!?」

「うん。何かニヤニヤしてた気がする。何?変な画像でも入ってんの?」

「入ってない。興味ないし」

「まじか。中二男子なんて欲の塊だよ?」
「俺をその辺の思春期男子と一緒にするな」

「うわー。大人宣言か」

「なんだその目」

「いや別に。話戻すけど、本当に佐久間の携帯には変な画像入ってないの?」

「しつこいな。入ってない」

「嘘だー。絶対、入ってる!オカズ用とか!」

「大きな声でそんなこと言うな!恥ずかしくないのか!?」

「おい二人とも、騒がしいぞ」

「あ、鬼道。…なんか当たり前のように佐久間の携帯持ってる!」

「ききき、鬼道さん。…見ましたか?」

「ああ、見たぞ。まぁ、年頃だからな。気に病むことはない」

「やっぱり見たんですか…あああっ!」

「どうしたの佐久間」

「よりによって鬼道さんに…!すみません、すみません鬼道さん!」

「どんなものを見られたの?やっぱ、いやらしい画像…」

「それは違うぞ。佐久間のデータフォルダにはペンギンの画像が沢山保存されてあった」

「は?ペンギン?」

「お前がどんな期待をしていたかは予想は付くが、残念だったな。佐久間にはそういうのに対しての興味は全く無い」

「なんだ、つまらない…」

「それと、お前の写真もあったぞ。ペンギンの倍近く」

「だあぁぁぁああ!違う、違うからな!?別にそういう意味じゃないからな!」

「…鬼道、なんで今のタイミングでそれを言ったの?」

「お前達は既に両思いだ早く付き合ってしまえ、と言うメンバー達の思いをぶつけたまでだ」

「りょ、りょりょ両思い…!」

「佐久間?…佐久間ー!しっかりしてー!」

「佐久間!死ぬのはまだ早いぞ!あんなことやこんなことをしたかったんじゃないのか!」

「鬼道、お前黙れ!」



(091229)