【事実は小説より奇なり】

世の中に実際に起こる出来事は、虚構の小説よりかえって奇妙で不可思議である。イギリスの詩人、バイロン(George Gordon Byron )の言葉。



まさか。本当にまさか。こんなことがあるだなんて。こんな、恋愛ゲームみたいなこと、本当にあるなんて。今まで友人だと思っていた異性が、私に好きだと爆弾カミングアウトをしてきた異性が、私の、別の顔を知っているだなんて。こんなバカなことがあってたまるか。まさか夏コミで、私が便所に行っている間に久々知くん(と不破くん)が、私のスペースに遊びに来ていただなんて。私が、あの二人に、クソ絵で、スケブを、描いていただなんて。


「嘘だと言ってよバーニィィィィイイイイイ!!!!!」


ドゴンッ!と壁に打ち付けた拳。その壁の向こうの部屋で仕事へ行く準備をしていた父が「なんだなんだ!?」と騒ぐが、それを無視してもう一発入れた。

おい待てよ。こんなこと二次元以外で起こってたまるか。これは夢だ!夢だ!消えろ!消えろ!ハク様早く来てーーーーーーー!!!


いや待て、まだ俺のライフは残ってる!落ち着け!そうだ!また焦る時ではない!鶴谷奈緒=南天 ということはまだ久々知くんにはバレていない!そう!バレてない!バレていたら今頃久々知くんのことだから「本当!?」って真相を確かめに来ているはず!理沙たちもギリギリ言ってないと言ってたし、まだ希望はある!まだ久々知くんにバレたわけじゃねぇ!死なないで奈緒!私が今ここで倒れたら、久々知くんへの告白の返事はどうなっちゃうの? ライフはまだ残ってる!ここを耐えれば、また竹久々が見れるかもなんだから!!

次回「奈緒死す」!デュエルスタンバイ!



「死んでんじゃねぇか!!」


「ちょっと奈緒!遅刻するわよ!」
「ビェェェエエエ風邪ひきたいよぉおお」
「何言ってんの早く行きなさい!」

部屋から引きずり出されるように母親に襟を掴まれリビングへと移動させられた。階段で何とか踏ん張ろうともしたが母の力強し。朝食を出されもそもそ口にするが、いや、今日MAJIDE学校行きたくない。自分の同人作家の顔を知られている人の横で勉強とかどう考えても出来ない。っていうか久々知くんに告られたことがさっきからどうしても頭の中に引っかかってやがる。そう、今日はまずあの告白の返事を返さねばならぬ。

せやかて工藤、告白の返事ってどうやって返すねん。

「おはよう久々知くん」→「この間の返事なんだけど」って流れでいいの?おかしいよね?おはよう、私も好きですって流的に絶対おかしいよね?朝一で返事すべき?お昼休みにでもするべき?授業中にメモ回すべき?放課後まで持ち越すべき?

仙蔵兄ちゃんに相談して、………いや、もう相談はしないことにしよう…。この間の仙蔵兄ちゃん中々のマジレスしてきたからなぁ。やっぱり仙蔵兄ちゃんに相談するのは、よそう。

うん、朝一でお返事返そう。それが一番いいはず。



「……いやまてよ、その前に竹谷くん…」



そうだ、私はこの間心で誓ったのだ。竹谷くんに、「私は貴方の事をホモだと思っておりました」と謝罪することを決めたんだ。そう、久々知くんがノンケであったのに落胆すると同時にあの二人が付き合っていない事に気付いたということ。ノンケだったということに衝撃を受けたが、まずはその間違った考えを正さねば。竹谷くんに謝って、久々知くんに謝って、それから、しっかり告白の返事をさせていただこう。よし、今日の予定は決まった。

「よし、ごちそうさまでした!」
「早くしないさいねー」
「うい!」

歯を磨いて顔を洗い、急ぎ二階へ。ヘアアイロンを温めている間に着替えて化粧を整える。そしてバッグへ、竹谷くんへあげると約束した、久々知くんの誕生日プレゼントを入れた。昨日のうちに綺麗にラッピングしておいて正解だった。今朝やるんだったら時間なくて詰んでた。これ以上遅刻したら木下先生に嫌われちゃう☆

行ってきますと自転車に跨り学校へ向かう。ううう緊張してきた死ぬ。っていうか久々知くんは私の何を好いてくれたんだろう。腐ってるところかな。それとも腐ってるとこかな。はたまた腐ってるところかな。自分で言ってて悲しいほど私ってこれといっていいところないな。死のう。赤信号だ。死のうかな。

気合で何とか自転車をこぎ続け何とか学校に到着。教室へ行く途中で久々知くんに逢いませんように、と願いながら進むと


「おっす!」
「あ、おはよー竹谷くん」


バシッとバッグを叩く主。ホモと思っていた竹谷くんではありませんか。


「浮かない顔してんな。何かあった?」
「べbっbべべべbっべべべ別に」
「鶴谷隠すの下手くそすぎるだろ」

「そうでもねぇよ!!ほーら元気っきっきーきーー!!!」
「空元気にも程があるぞwwwww」


駐輪場で偶然出くわした竹谷くんは私が自転車の鍵を外すのを待ってくれているようで、話ながらも先には進まなかった。おう丁度いい。だったら今はなしてしまおうか。話したいことがあるのでHRまでちょっと時間くださいと竹谷くんに言うと疑問符を浮かべたような顔をしながらも、竹谷くんはいいよとお返事を返してくださった。

一度雑談を交わしながらも教室へ行き、余計な荷物を全て置いて再び教室を出て竹谷くんの元へ走った。竹谷くんも一度教室へ荷物を置いて、私の後についてきた。

「何処行くの?」
「いやー、あんまり聞かれたくない話なので、屋上の手前の踊り場でどうでしょう」
「おう、いいよ」

パタパタと上履きの音を鳴らしながら階段を上がり、目的地の場所へ着いた。あぁそういえば此処で長次兄ちゃんに飛びついて久々知くんに変な誤解を与えてしまった過去のある場所……。なんとも懐かしい……。

っていうか久々知くんあの時から私の事すsっすすs好いてくれていたのかな。だとしたらとんでもない誤解を…。


「あぁぁぁあ」
「ど、どうした!」
「あ、いや、こっちの話で。あ!そうだ、まずはこれね、はい、お約束の豆腐の本」
「おほー!!ありがとう鶴谷!こんなラッピングまでしてもらっちまって…!」
「いいのいいの、家にあった包装紙使っただけだから。気にしないで」

「ありがとうなー!なんでも好きなの奢るよ!!」
「やったー!じゃぁ31のジャモカアーモンドファッジとラブポーションサーティーワンとポッピンシャワーのトリプルね!!」
「え、えっ!?何語!?」

竹谷くんはどうやらカタカナを聞き取るのは苦手らしい。じじいかよ。



「で?話って?」
「あ、うん、えっと、そのー……」


それなんだけど、とつぶやいて、なんともいえぬ微妙な空気が流れてしまった。

っていうか、ホモだと思ってたってカミングアウトされて竹谷くんは私の事を確実に嫌うだろうよ。大丈夫、奈緒ちゃんその覚悟は出来てる。きっと竹谷くんには嫌われるであろうことは打ち明けようと思っていた時から覚悟してた。大丈夫。落ち着け奈緒。


「……あ、あのね、」
「うん?」
「えーっと……」


「…あのさ、話さえぎるようで悪いんだけど、俺知ってんだ。鶴谷、兵助に告られたんだろ?」
「ファッ!?!?!??!?」

「ごめんな、俺らそれ全部知ってんだ。相談とかされてたからさ」
「あ、や、まぁ、そうですよねうん、友達なら知ってますよね」

「ごめんな。んでさ、まだ返事貰ってないことも聞いたんだけど……その話っていうのは、兵助に返事返す前に俺に言わなきゃいけない事?じゃなかったら、先にあいつに返事返してやってほしいんだけど……って、俺がいう事でもないと思うんだけど…」


「いや!その、これだけは、久々知くんへお返事を返す前に!た、竹谷くんに伝えておきたかったことなので!!!」



思わずこれが裏返ってしまい恥をかく。そう、これだけは竹谷くんに伝えておきたかったことなのです。



「あー、あのね、」
「うん」

「……その、私、久々知くんにそう、言われて…」
「うん」

「それから、こんなこと、竹谷くんに言うの…さ、最低な女かもしれないけど…」
「うん…」

「ず、ずっと前から、その…私、た、竹谷くんのこと……」
「う、ん」









「……………………ご、ごめんなさい私竹谷くんのことずっとホモだと思ってたんです!!!久々知くんとデキてんじゃねぇのかなって脳内で妄想してたんです!!もう二人絶対竹久々ってんだろって汚らわしい目で二人の事見てたんですたまに二人のホモ的行動ををスケブにも落書きしてましたじつは二人のツーショット写真が部屋のコルクボードに飾ってあるんですこの学園一の推しCPでした今まで友人名乗っててすいませんでしたごめんなさいこれだけはどうしても久々知くんにお返事する前に竹谷くんに謝っておきたかったんですこんな腐ったクソブスオタ女煮るなり焼くなり殺すなり好きにしてやってくださいいいいいうわああああああああごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなsくぁwせrftgyふじこlp;@:「」!!!!!!!!!」






「………は?」


勢いに任せ自分でも驚くほどに早口で謝罪すべきことを全てぶちまけた。と同時に、私はその場で土下座した。手を床につき膝を床につけ深々と頭をさげ私は床に向かってただ淡々と謝罪を述べ続けた。

今顔は真っ赤になっている事であろうそして涙もボロボロ出ている事であろうこんな恥を男子に晒して私の人生は終わったも同然だ。だったら真実なんて打ち明けなければいいと思うだろうが、どうしても、ケジメだけはつけておきたかったんでゴザルゥウウウ!!

もう差別でも軽蔑でも死刑でもなんでも好きなようにしてください!!私の事など今後一切かかわらなくてよろしくてよ!!









「…………ぶっ、!」

「…ぶ?」



「あーっはっはっはっはっはっはっ!!なにそれ!!俺のこと、ほ、ホモだと思ってたってこと!?あはははははは!!そりゃねぇよ鶴谷wwwww俺、俺が兵助とデキてるって!?くっ、あっはっはっはっはっ!し、死wぬwwwwwっていうかなんで俺にそんなこと言うんだよwwwwwwwww言ってどうすんだよお前wwwwwwくっ、あっはっはっはっはっはっ!!!」



竹谷くんはそれからしばらく、腹を抱えて笑い続けた。私が土下座するため膝をついていたその前に膝をついて、腹を抱えて、涙を流して笑っていた。
なんというか、予想外の展開過ぎて脳内整理が追い付かない。私の予想では私がホモだと思ってたと言って、竹谷くんは「うわキモ死ねよ」と私に行ってくる予定でいた。そしてそのまま私は竹谷くんと友人関係を解消する。ここまでが私の中の朝のシナリオ。最初に考えておけば後のダメージが大きくならないという作戦である。

だけどどうだ。竹谷くんはキレるどころか私の発言に笑って涙まで流してやがる。そして一連の私の謝罪文を「そりゃねぇよ」で全て片づけてしまった。

「き、キモがらないの…」
「別に、鶴谷が腐女子ってのは知ってたし」
「でも」
「そう見えてたんなら仕方ねぇよ!俺もよく兵助とイチャついてたしな!」

この男、なんて男らしいんだ……ッッ!!!


「あ、いや、その、本当にごめんなさい…」
「いや、あの、俺も笑いすぎたって言うか……ごめん…」

そして今は二人して正座して大人しく謝罪しあっております。


「いやぁ俺はてっきり…」
「何?」
「あ、いや、なんでもねぇ。じゃぁ、これから兵助に返事返すの?」
「そのつもり」

「そっか。まぁ、どっち?って俺は聞かないけど、俺にそんな秘密打ち明けてくれんなら、俺の思ってる方に転がるんだろうなとは信じてる」
「うん、多分そっち」

「やっぱりか!これ、兵助にも言うの?」
「一応、言おうとは思ってる」
「まぁ兵助ならそんなことで鶴谷のこと嫌いにならないとは思うから、安心していいと思うよ」
「…竹谷くんが言うなら、安心できるかも」


「そうだよ俺の言葉信じろよ。なんたって俺、兵助の彼氏だからな」
「ちょwwwwお前やめろwwwwwwwww」


冗談混じりながらも、なんとかこの一件は竹谷くんには許してもらえたようでホッとした。

そんじゃ行こうかと竹谷くんは立ち上がり、私に手を差し伸べてくれた。ううう、こんなクソ腐女子に手を差し伸べてくれるなんてなんてイケメンなんだお前は。タケメンってか。やかましいわ。どうせ久々知くんにもいつもやってあげてんだろ。ハッ、また悪い事考えてしまった!わしのバカバカ!!

なんと言うか、竹谷くんには解ってもらえてよかった。ぶっちゃけこへ竹も推してたとか言ったら竹谷くん気を失いかけないだろうからこれは墓場まで持って行こう。暴君とホモとか腹くくるしかないだろう。ごめんね。竹谷くん結構右でも左でも美味しいと思ってたんだ。君の穢れのためにこれ以上は語らないよ。

とりあえずこのことを告白することと、久々知くんへの誕生日プレゼントを渡すという目的は達成できた。後はくくっくくううkkkっく久々知くんに、おへへへ、お返事を返すだけ。うううううめっちゃ緊張する死ぬ。


竹谷くんと別れ教室へ向かい、こっそりと、教室の中を覗いてみる。まだ、久々知くんは、来ていないようだった。


のだが、




「鶴谷さん、ちょっと話いい?」

「ばおっっ!?!お、尾浜くんか、おは、おはよう」
「うん、ちょっとこっち来てくれる?」
「はい?なんです?え、ちょっちょちょっと、」

じ、事情が変わった。教室に入る前に、私は横から現れた尾浜くんに拉致られた。腕を掴まれぐいぐいと引っ張られる先は、再びさっきの竹谷くんと一戦交えた場所。え、一体なんですか。腕を引く尾浜くんは一切無駄話をすることなく、ただただ私を此処へ連れてきた。いつものオチャラけた雰囲気もない。一体、なんなん。


「あのさぁ、」


困ったように頭をかきながら、でもその顔は何処か困惑というか、嫌悪というか、なんというか、複雑な表情をしていた。壁にもたれかかって、まるで私を見下しているかのよう。

……おこなの…?

















「なんで兵助フッたの?」

















「………………………What…?」



「俺、てっきり鶴谷さんは兵助の事好きなのかと思ってたんだけど…」
「…え?」

「まぁ違ったのは俺の憶測だったからな。仕方ない。でも、告られたんだろ?兵助に。それなのに何?返事も返さないで?その前に八左ヱ門に告っとこうってわけ?」
「は…!?」

「じゃぁ兵助の気持ちはなんなんだよ。もし八左ヱ門にフラれたら兵助にOKの返事出そうとでも考えてた?」
「ちょ、ま、」
「八左ヱ門からの返事はどうだったんだよ。やけに楽しそうに教室に戻って来たけど、何?二人付き合うの?」
「つっ!?」
「あいつはなんなんだよ。兵助はなんなんだよ。あいつの事なんだと思ってんの?ふざけんなよ?」


「ちょ、ちょいま、待ちなされよ尾浜くん!!わた、私がなんだって!?私がいつ、久々知くんをフッたって!?!??!?」


「……は?」


予想外の方向からの砲撃に、私の頭は一気に爆発した。

私が、いつ久々知くんをフッたって?

いやそれよりなにより尾浜くん怖すぎ。私を見下しながら淡々と台詞並べながらたまに罵倒も入る尾浜くんの口調怖すぎてチビる。下坂部くんだったら漏らしてるレベルには、今の尾浜くんまじで怖い。


「わ、私久々知くんのことフッてない!!っていうかまだ返事かえしてないし、それ以前に久々知くんに逢ってすらいないからね!?」

「……えっ、」
「何がどうなってこういう事になってんの!?」



「……へ、兵助が、鶴谷さんにフラれたって…」
「いつ!?」

「さっき、だけど…」
「何で!?」

「……いや、鶴谷さんが、八左ヱ門に、告ってたって…」
「ファーーーーーーッッ!?!???!?!?!」



尾浜くんの話では、こうだ。

今朝いつもより寝坊してしまったので久々知くんと一緒には登校していないらしい。遅れ気味で自転車を駐輪場に停め校舎に向かって歩いていくと、涙目になっている久々知くんと衝突したという。明らかに教室ではない方向へ行こうとしている久々知くん。忘れ物か、それとも何かあったのかと肩を掴み聞いてみると、




『勘ちゃん俺…っ、フラれちゃった……』



久々知くんは涙ながらにそう言ったのだという。



『ふら、え…?』

『言ってくれればいいのに…っ!八左ヱ門の事、好きだからって、…!それなら、そうとっ、俺に先に…!言って、くれればいいのにっ…!』
『……どういうことだよ…』

『……さっき、鶴谷さん、八左ヱ門に、……告ってて、』
『は!?』


『…っ、ごめん、俺、今日、もう帰るわ…!』
















「………ってことがあったんだけど」
「びぇぇええええええ!?!???!?!」


今度は尾浜くんが頭の整理が追い付かない番。わ、私がいつ竹谷くんに告白なんかした!?!??っていうか久々知くんあれ聞いてたの!??!?どの辺聞いたらそう勘違いするの?!?!?!?

思い出せ私!!竹谷くんにそんなこと言ったようなシーンあったか!?!??!?ホモ告白する前か!??!ホモカミングアウトした直後か後ならそんなことないってすぐ解るよね!?何処!??!何処を聞いてそんな………………













「あー、あのね、」
「うん」

「……その、私、久々知くんにそう、言われて…」
「うん」

「それから、こんなこと、竹谷くんに言うの…さ、最低な女かもしれないけど…」
「うん…」

「ず、ずっと前から、その…私、た、竹谷くんのこと……」
「う、ん」


















「ここかああああああああああああああああああああああああ!!!」
「えっ!?!?!?」


ジーザス!!!!一番それっぽいうところだけ聞いてたのか!!っていうかついてきてたのか!!!ふざけんなちくしょう何処盗み聞きしてんだ!!!もっとタイミング計れよ!!!どうすりゃこんないいタイミングで入って来れるんだよ!!いや別にいいタイミングでもねぇよ!!最悪だわ!!最悪のタイミングだわチキショーーー!!!!だけどこれは全ては小生の弱さが招いた罪だ、小生にしか償えんだろうな!!!!!!!


「あー、じゃぁ、俺の勘違い……あー、ごめんね、酷いこと言って…」
「いや別に気にしてない!!ところで尾浜くんお願い!!」
「え、何」










「久々知くんのおうち教えて!!すぐに行って、誤解をときたいの!!」

53
back next
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -