「……この度はうちのバカ娘がご迷惑をおかけしてしまいまして……」
「…いや、うちのバカも鶴谷さんにご迷惑をおかけして……」

まるで成績が悪いのに東大に行きたいと言い出したバカ娘のいる三者面談のようである。

紀子は、なんとあの尾浜くんにナンパされそのままホイホイとついて行ってしまったのだという。まぁ紀子からのLINEに尾浜勘右衛門という名前が出てきていないから確実とは言えないけど、ここまで同時に二人が失踪して同じ理由じゃ、相手が私の連れと久々知くんの連れということはほぼ確定だろう。

突然の緊急事態に、私は紀子とまわるはずだったのに久々知くんに謝罪をしつつお茶をしています。まさかの、娘々ランカの格好で…。


「……あんまこっち見んといてください…」
「鶴谷さんそれ似合ってるよ」
「やめてよー!!今の私をいじめて何が楽しいのー!!」

そもそも私は紀子と一緒に歩くというからこの格好で出てきたのだ。紀子の服装はド派手なリア充(の、コスプレ)だったから、並んで歩いてもさほど違和感はないだろうと思っていたのに、久々知くんただのクラスTシャツに制服のズボンじゃん!!!!!!!普通じゃん!!!!!!!近くにいちゃダメじゃん!!!!!!!!!!!!!!!!

「いや、割とマジでその格好似合ってるから。可愛いから。あとで写真撮らせてください」
「お前のその優しさが心に痛いんじゃァァアアーーーーッッ!!!」

ウワァァンと泣く真似をし目に手を当てすると、


ズダンッ!!!


と、目の前のテーブルに爆弾が投下した。



「…貴様、何故奈緒を泣かしている…?」



「ギャァァアアアアアアアアアア!!!すいませんすいませんすいません!!」
「いやぁぁああやめて長次さんやめてやめて!!!久々知くんが悪いわけじゃないから!!ほら!!奈緒ちゃんの嘘泣きだよ〜〜〜!!!」

「嘘か…」
「よく見りゃ解んだろふざけんなハゲ!!!!!」

言うの忘れてましたが、今私と久々知くんがいるのは、三年二組の『長次のケーキ』という喫茶店です。そうです、長次さんがいる場所です。クソー!お茶寄越してくれたのに猛烈に指入ってる!!!さすが私が遣隋使に選んだ男!露骨に地味な嫌がらせしてきやがる!!!

行き先がバラバラだった私たち。とりあえずほけっとするのも時間の無駄なのでお恐れ多くもとりあえず相方見つかるまで一緒に回りませんかとお誘いさせていただきました。まさかのおkをいただき、とりあえず階段を降りてたどり着いたのは三年生の階だった。お茶でもしますかと久々知くんが言い、入ったのがこの教室でした。そうだよここ長次さんとこへ兄いたやん。我ったらうっかり。

さっきのテーブルに直下した爆弾は長次さんが勢いよく置いた湯呑です。湯呑を勢いよく置くとテーブルってあんな音が鳴るんですね。奈緒ちゃん初めて知りました。

湯呑をガツンと置いて勢いよく久々知くんの胸ぐらを掴み持ち上げる長次さん、そこにシビれる!憧れるゥ!!でもやめてぇぇええーーーーっっっ!!!

私の泣き真似が、本当に泣いているように見えたらしく、しかも一部始終しか見てなかった長次さんは完全に久々知くんが何らかの理由で私を泣かせたのだと勘違いしたらしく、乗り込んできたのだという。白シャツ黒蝶ネクタイで腰から下の長いエプロン。そして伊達メガネに、かもじ!!!!!!!!長髪一つ結びのかもじ!!!!!!!カッケェェエーーーーーーーーーーッッッ!!!昭和の匂いがぷんぷんするぜっっっ!!こりゃたまんねぇな!!!!!


「おっ!奈緒来てたのか!ん!?お前は久々知か!?なんでお前ら二人でいるんだ!?付き合ってんのか?!」

「な、七松先輩、こ、こんにちは」
「出、出た〜〜wwwww文化祭だからって汚ェ女装しちゃう七松奴〜〜〜wwwwwwwwwwww」

「おい奈緒どうだ!私のメイド姿可愛いだろう!!!」
「クソ汚ェ脛毛晒して可愛いとか言ってんじゃねぇよ!!せめて無駄毛処理してから来い!!メイドさんなめてんのか!!!グリフィンドール50点減点ッッッ!!!!!!!」
「何ー!?」

「……私は…どうだ…」
「長次さんガチすぎて抱いてほしい!!グリフィンドールに10点!!!」

「兄ちゃんと呼んでいない…。レイブンクロー…10点減点……」
「ナ、ナンダッテー!?」


勝手に盛り上がり勝手に騒いでいると、さすがに入ってこようと思ったのか、久々知くんが「あのぉ、」と口を開いた。が、口を開いたのいけなかった。今度はターゲットが私から久々知くんに変わってしまったのだ。とりあえず長次兄ちゃんとこへ兄に、何故私と二人で回っているのかと問い詰められ、久々知くんはおどおどしながらも理由を吐いた。開催セレモニーの時にこの学年のバカ六人集の実態は把握しているだろうし、きっとこれを聞いてきた理由も理解できているはずだ。私と久々知くんが付き合っているのかとこへ兄ちゃんは聞いた。

こへ兄、教えてやろうか。

久 々 知 く ん に は 彼 氏 が い て だ な 。


「…というわけで、俺は勘ちゃんを…」
「私は紀子を探してるってわけだ」

「ノリコっていうのは、背の高いおっぱいのない女か?」
「そう!見た?」

「さっき…尾浜と歩いていくところを見たぞ……」


長次にいちゃんのその言葉に、私と久々知くんはあちゃーと頭を抱えた。やっぱり二人は一緒だったか。だったらまぁいいか、尾浜くんは久々知くんが信頼してるほどのいい男♂ですし、紀子もまぁ性格いい女だし、勝手に好きにやるでしょ。
長次兄ちゃんの持ってきてくれたお茶を飲み干し二人をもうちょっと探してみようかと私と久々知くんは席を立った。帰りに持って行けと長次兄ちゃんがパンプキンケーキを二つくれて泣いた。かっこよすぎて泣いた。こへ兄こっち来んな。


「さてー……どうしようか久々知くん…」
「うーん、まぁ、もう少ししたら有志バンドの時間だし、体育館行けば大丈夫だと思うけど…」
「あぁそっか、もうそんな時間か。そろそろ行く?」

「…鶴谷さん、見に来てくれる?」
「行かない理由がないからね?????」
「はは、鶴谷さんが見に来てくれるなら俺また間違えないで演奏できるよ」
「頑張れ!!」

グッと拳を作り前に突き出すと、久々知くんもはにかんでその拳にこつんと拳をぶつけた。

やだーーーーーーーーーーッッッ!!!!!!!何今の久々知くんめっちゃ可愛いぃいぃいいいいーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!
青春だね久々知くん!!!!!!多分これ運動部のマネとキャプテンがやる行動なんだろうけど!!!!!!!なんかいいね!!!!!!!
今の久々知くんめっちゃ可愛かったなおい!!!!!!!!ふざけんなよクラッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!








「殺すぞ」







「ッ!?」
「出、出〜wwww立花奴〜〜〜〜〜wwwwwww」

「おい久々知、何私の可愛い奈緒となんかいい感じになってる。殺されたいのか」
「いいいいいいえそそそそんな滅相もない…!!」

「やめてよ仙蔵兄ちゃん、そうやって誰彼構わずからんじゃうキャラ。まじでキモいから」

「何を言う!!貴様らが私のクラスの前でイチャつかなければこんなことしなかった!!!」

「仙蔵兄ちゃんのクラス?」


突如出没した仙蔵兄ちゃん。その手が久々知くんの肩を握りミシミシと鳴らす横で、私は教室の方を向いた。そこには筆記体で書かれた『Last Chance』という文字。あ、ここ仙蔵兄ちゃんのクラスか。

「仙蔵兄ちゃんのクラスって何?」
「コインカジノだ。現金をチップに変えてから、中にいる我々と勝負する。溜まったコインの総数に応じて欲しい景品と交換できるぞ。違法賭博ではないので安心しろ」

違法だったにしてもいろいろコネ使って揉み消すくせに…。
まぁ入れと言われ中に入ると、ここは教室ですか?と聞きたくなるほど豪華な内装となっていてちょっと意味が解らないです。昼間のはずなのに真っ暗な教室に煌々と輝く怪しい色のランプ。ラブホか、ホストクラブのようだ。まぁその中にいる仙蔵兄ちゃんの似合うこと似合うこと。

景品は其処だ、と仙蔵兄ちゃんに指差される。その先にはデコレーションされた黒板の前に並ぶ色々な景品。超巨大ぬいぐるみに、誰かの中古であろうゲーム機やソフト、その他このクラスの先輩のお古なのか、バッグやアクセサリーやらなんやら。なるほど、景品はかなり豪華だな。こりゃ食いつく人がいそうだ。


「えwwwwコイン1000枚たまったら指名された先輩とデート出来るとかwwwwwwwww」
「いらんと思うか?しかし、これが文次郎の堅物とデートが出来るというのが目当てで来る客が多くてな、人気なんだ。まぁ、いまだ1000も枚集められた奴はいないがな」
「あぁなるほどね、そりゃ欲しい人はいるかもしれないね」

「開始は1000円で10枚のコインと交換。その後増やすか減るか運次第だ。ちなみに先ほど中等部一年のきり丸が、800枚ほど揃えてPSPを持って帰ったぞ」
「ハンパネェーーーーwwwwwwwwww」
「後は鉢屋達が来たが、鉢屋は花札が異常なまでに強かったな。不破はダーツが強く、竹谷はバカラが強かったな。鉢屋は700、不破は500、竹谷は600まで稼いで景品と交換していったぞ」


多分だけど、鉢屋くんはイカサマしてそう…。いやただのイメージですけど…。


「立花先輩は何をされているのですか?」
「私か?私はディーラーだ。指名されればもちろんゲームの相手もするがな」

「何があるの?」

「色々あるぞ。何せ我々のクラスは勉学に特化した精鋭クラスと言っても過言ではない。このようなゲーム頭を使えば勝算はこちらの物だ。トランプゲームならポーカー、バカラ、ブラックシャック、トラントエカラント、それから花札。ボードゲームならチェス、将棋、囲碁。ダイスゲームは、丁半、クラップス。集団が望みならキノ、ビンゴ、などなどだ。あとはダーツもあるぞ。……ちなみに、」


仙蔵兄ちゃんは教室の奥へ進み右奥のカーテンをしゃっと開き、中を見せた。



「文次郎は丁半賭博の名人だ。こいつの確率計算は外れたことがない」



「半」

「ちょ、丁」
「俺も丁!」

「勝負……半!残念、お客さんこれにて手持ち0!」

「うわーん!またですかー!?」
「潮江先輩何者なんですか…!?」

「残念だったな団蔵、左吉、俺に勝つなどまだまだ早い」

「恐れ入りました…」
「もう来ませんー…」

「ははは、そう気を落とすな。ほら、これでなんか飲み物でも買ってけ」


潮江先輩が来ている着物の中から財布をだし、二人に小遣いのように金を渡すと、二人はありがとうございます!と頭を下げてこのスペースから出て行った。アァン団左オイシイィイイ。

………あ!?!?!?っていうかなんであの二人潮江先輩と勝負してたの!?!?!?潮江先輩とデートしたいの?!?!?!?文団なの!?!?!?!文左なの!?!?!?!?なんなの!?!?!?ホモなの!?!?!?!?!??!?!?!?

潮江先輩が丁半賭博の名人か…。この人前世できっと悪いことしてたに違いない…。


「おっ、奈緒来てたのか」

「潮江先輩なんで着物なんですか素敵すぎます脱がせてください!!!!!」
「いいぞ来い!!!!……あ?久々知か?珍しい組み合わせだな」
「こんにちは、いえ、少しこの教室の前を通ったものですから」
「そうか、まぁゆっくりしていけ」

「それがそうもいかんのだ文次郎、こやつが可愛い可愛い奈緒を誘惑していたのでな、私が声をかけた」

「……何?」

「アッー!!潮江先輩の殺気だッッ!!!」


ゆらりと立ち上がる盗賊(あ、幻覚か)は力いっぱい、私の横にいる青年の胸ぐらを掴んだ。久々知くん胸ぐら掴まれるの今日で二回目ェ……。


「久々知テメェ本当に奈緒でもてあそんでるのか…!」

「も、弄ぶだなんてそんな違いますよ!!お、俺はただ、」
「ほう、言い訳するか…!貴様らなぞ信用に値せん!全く二年は鉢屋といい尾浜といいろくでもねぇやつばっかりだな!!!奈緒はやらんぞ!!」

「やめてー!!!潮江先輩やめてー!!!!」


仙蔵兄ちゃんが口に手をあてくくくと意地悪そうに笑う。そしてこの騒ぎを聞きつけたのか、他で遊んでいたお客さんからの視線が痛い。っていうかこの状況が痛い。まるで私を取りあって潮江先輩と久々知くんが喧嘩しているような状況になってしまったではありませんか!?!?!?ちょっとこれおかしいですね!?!?!?意味解んないですね!?!?!?なんだなんだと教室に入って来ちゃってる人もいますね!?!??!?!止めてほしいですね!?!?!?!

……はっ、もしやこれ仙蔵兄ちゃんの作戦!?騒ぎ起こして売上アップとか狙っちゃって………る!!この目は狙ってる!!!!確実に狙ってるーーーーッッッ!!!!!

おかしいよね!?!?!?着物のおっさん(18)に胸ぐら掴まれてるクラスTシャツの好青年とスーツに身を包む胡散臭い先輩とチャイナドレスってこれ明らかにおかしい感じですよね!?!?!?


「おいおい何してるバカもんじ!!こんな時まで喧嘩か!やめろ後輩相手に!」
「離せ留三郎、こいつが奈緒を誑かしやがったんだぞ!!!」

「潮江先輩落ち着いてくださいよ!別に俺は鶴谷さんを弄んでるわけじゃないですから!!」

「こっちおいで奈緒そこ危ないよ」
「あ、伊作兄ちゃn尻触ってんじゃねぇよクソが!!!」
「ゲフゥッ!!」

突然乱入してきた不運、巻き込まれ不運が私と潮江先輩を取り押さえ(何故私が取り押さえられたのか)、教室内は騒然。もうやだなにこれおかしい。



「…では潮江先輩!折角ですから正々堂々、俺と一対一で勝負しませんか!」






































「なんでこんなことに…」

「とんでもないことになったね奈緒」
「そう思うなら止めてよ伊作兄ちゃん」
「僕には無理だよぉ」


ガヤが多いこのテーブル。景品席に座らされた私。さて、何処からツッコめばいいのか。

「頑張ってね久々知くん…」
「大丈夫、勝つから」

バララララと軽い音を立て、手品師のようにトランプをきる仙蔵兄ちゃんを呪い殺してやりたい。私凄い辱められている気がする。

「クローズドポーカーでいいな?」
「どうぞご自由に」
「五回勝負と行こうか」
「良いですよ」

っていうかなんで久々知くんがこんなに余裕な顔してんのか解らん。なんで潮江先輩に勝てる気でいるんだろ。頭おかしいのかな。
潮江先輩と言えば地獄の会計委員長で理系は学年トップクラスの先輩なのに。いや久々知くんも学年一位で頭いいけどさ。二年と三年の成績上位者対決の景品が私とは……。この世はいったいどうなっているのだろうか……。
昨年度ミスコンMr,部門一位の仙蔵兄ちゃんがディーラーで、二年三年の成績上位者対決。その横にはイケメンの伊作兄ちゃんととめ兄ちゃんが見守るって、エキストラまで豪華すぎません?????私此処にいる意味ないね???????帰りたいね???????


「始めるぞ。オープンベット」

「俺が勝ったら奈緒と文化祭を回るのは諦めろ。ベット」
「では俺が勝ったら、俺が鶴谷さんを弄んでいるわけではないということを認め、今後も仲良くさせていただくことを許可してくださいね。ベットで」

「そりゃレイズだ」
「同等でしょう」

「やめてゅえ〜〜〜www私のために争わないでゅぇぇ〜wwwwwww」


聞く耳持たず。持てよハゲ。

チャッチャとカードが切られ、二人は手元のカードを手前に隠してカードを捨て捨て、目を見合わせた。



「ショウダウン」

「ツーペア」
「フルハウス」


「文次郎ワンポイント」


「ついてますね潮江先輩」
「まだまだこれからだ」



やだーーーー!!賭博に燃える男性素敵ィイイイ!!!!!




「ショウダウン」


「スリーカード」
「ストレート」


「文次郎、ワンポイント」


「アンダードックか?」
「まだまだですよ」



ねぇ竹谷くんどこーーーー!?!?!?!竹谷くん君の彼氏危ないよーーーー!!!!負けちゃいそうですよーーーーー!!!!!!!
しかしこの尋常ではない色気は何ーーーーー!!!!!!久々知くんスーツ着ようよスーツ!!!!グラサンもしようーーーー!?!?!?!?


久々知くんはカードを見つめて机を二回叩いた。


「いいだろう。ショウダウン」


「ツーペア」
「ストレート」


「ほぅ、久々知ワンポイント」


「あらやだ久々知くん素敵!!!」
「まかせて!」



っていうか観客増えすぎィ!!



「ショウダウン」


「…ノーペア」
「フラッシュ」


「久々知ワンポイント」





えぇー同点て君たち……。なにこの上手くできた勝敗………。どういうことなの……。





「ラストゲームだ。ショウダウン」






あーやっと解放される。ぶっちゃけどっちが勝っても私はどうでもいいです。





「ストレートフラッシュ」




あ、久々知くんこれ負けたわ。



「……潮江先輩、」

「おう」

「…負けです」

「そうか、なら潔く諦めてくれ」


「いいえ。先輩の、負けです」


「何…?」




久々知くんが立ち上がり、バンッ、と机にカードを叩きつけた。













「ロイヤルストレートフラッシュです。では約束通り、鶴谷さんはお借りいたします」














項垂れる潮江先輩の肩をぽんと叩く仙蔵兄ちゃんと、それを指差して笑う伊作兄ちゃんととめ兄ちゃん。そしてわっと盛り上がる教室。

久々知くんは礼儀正しく潮江先輩に深々お辞儀し私の手首を引いて、三年一組の教室を飛び出しました。




「ほら、勝ったでしょ?」

「久々知くん、」








































あ、やばい。


今、たった今、






私、久々知くんのこと好きになってしまったかもしれない。

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