「へーいすけっ」
「八左ヱ門」

「なぁ古典の教科書貸してくんね?家に忘れた」
「あぁ、ロッカーの中にあるから持って行っていいよ」
「さんきゅー」


ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ


何今の何今の!!!!!

何!!!!!!!!!!!今の!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


「へーいすけっ」だってよ!?!?!?「へーいすけっ♪」だってよ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?


ちょっといい加減にしてくれないかな竹谷くんどうして彼氏のクラスとはいえ他クラスに入ってきてまでそうやってホモホモしてんのかな隣の席の私を殺そうとしてるのかななんなのかな


冷静になって考えてみた。竹谷くんと久々知くんは付き合ってる(断言)と、いうことはだ。休み時間になったら会いに来るぐらい普通に有り得る。
つまり、隣の席に居る私は此処で間近で竹久々が見れるというわけだ。これから先暫く、私は竹久々に困ることは無いと言うことだ。


つまり!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

生ホモが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

すぐそこで!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

見れると!!!!!!!!!!!!!!!!!!

いうことだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



ウオオオオオォオオオワアアアアアアアアアアアアア!!!!竹久々がヤバイ!!!!!竹久々がヤバイ!!!!!!!!!!!!!!

すぐ隣で大量生産されてる!!!!!

おッおちッッッ落ち着け私、冷静になれ。冷静になってネタ帳に書き込め。すべてを書き込むんだ!!!!



「お!鶴谷が兵助の隣の席になったのか」
「そうなんだー。特等席いいでしょ」
「羨ましいな。寝放題じゃねぇか!」

「ははは、学年1位の久々知くんが隣で居眠りなんか出来ないよ」
「俺に気にしないで、寝てていいんだよ」
「普通注意するところだよ?」


私の仮面被り方凄くね????脳内こんなに荒れてんのに平常時と同じようなトーンで喋れるとか私凄くね?????????????????

いいんだよ!!!私なんかに構わなくていいの!!!いいから彼氏とホモホモしてて!!!私のネタ帳に潤いを頂戴!!!!!!


「いいだろハチ、兵助の前の席俺なんだ」
「なんだよ勘ちゃんまでいい席じゃねぇか」
「八左ヱ門は基本前の方の席なのだ」
「うるせぇな!アレ絶対ハメられてんだって!!」


生三角関係ハァハァ!!!いいぞもっとわいわいやれ!!!

もっと尾浜くんがグイグイ来るのかと思ったのだが、尾浜くんは「べんじょー」と言ってトイレへ立ってしまった。あらー残念でござる。
私はネタ帳(あ、これ現文のノートです)を机の中にしまって、ぼーっとする。

次の授業斜堂先生だしなー。暇だろうなー。










「なぁ、今日兵助んち行っていい?」

「また?お前そろそろ飽きたら?」

「いやー、一回はまるとヤめらんねぇな」

「自分で買ったらどうだ?」

「いや、三郎の家で特訓した!」

「は?三郎買ったのか?」

「ちょっと前にな。三郎と特訓した!」

「教えてくれてもよかったじゃないか。俺も混ぜてくれよ」

「お前がいたら意味ねぇんだよ!でな、俺思ったんだよ。俺が上なら絶対イけるって!」

「下でも上でも俺には勝てないのだ」

「今度は違ェ!絶対兵助啼かす!!」

「じゃぁ今日俺んちくるか?絶対に八左ヱ門に負けるわけがないのだ」

「絶対に啼かす!覚悟しとけよ!」







ガッターンッッッ!!!







「え!?鶴谷どうした!?」
「鶴谷さん!?」

「あー、ごめん、ちょっと暇を持て余すあまり椅子後ろに傾けて遊んでたら勢い余って転倒した」

「す、凄い説明口調なのだ!」
「だ、大丈夫か!?」
「大丈夫大丈夫。心配かけてごめんね」


興奮のあまり椅子から転げ落ちた。

そしてすぐ、チャイムが鳴って、竹谷くんは教室に戻っていった。









ちょっとおさらいしてみよう。




「なぁ、今日兵助んち行っていい?」 ←誘ってやがる

「また?お前そろそろ飽きたら?」 ←久々知くん……左!?

「いやー、一回はまるとヤめらんねぇな」 ←久々知くんの虜というわけですね

「自分で買ったらどうだ?」 ←!?

「いや、三郎の家で特訓した!」 ←!?!?!?

「は?三郎買ったのか?」 ←!?!?!?!?

「ちょっと前にな。三郎と特訓した!」 ←!?!?!?!?!?

「教えてくれてもよかったじゃないか。俺も混ぜてくれよ」 ←王子はさささっささっさっっささっささささ3Pを御所望であらせられる

「お前がいたら意味ねぇんだよ!でな、俺思ったんだよ。俺が上なら絶対イけるって!」 ←上!?!?!?上って!?うううう上!?!?!?!?

「下でも上でも俺には勝てないのだ」 ←wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwえ…?

「今度は違ェ!絶対兵助啼かす!!」 ←啼かすって

「じゃぁ今日俺んちくるか?絶対に八左ヱ門に負けるわけがないのだ」 ←負けるわけないって

「絶対に啼かす!覚悟しとけよ!」 ←啼かすって




つまり、総合的に聞いて、全てをまとめてみると、







完全に久々竹








え!?!?!?たたたたた竹久々じゃなかったんですか!?!?久々竹なんですか!?!?!?!?

今の会話はどういうことなんですか!?!?!?!完全にこういう↑解釈であってますよね!?!?!?!?どういうことなんですか!?!?

え!?!?まじでホモだったんですか?!?!?!?それ以外に今の会話どういう解釈すればいいんですか!?!?!?!?!?



全然事が理解できず、私は落ち着いて斜堂先生の授業にそなえ、教科書を取りだした。
この胸の高鳴りをどうしたらいいのかさっぱり解らず、私はとりあえず久々知くんの方へと目を向けた。

た、…楽しそう……!?なんでちょっと楽しそうな顔してんの…!?
覚悟しとけよって、そう言われたのが楽しみで仕方ないの!?!?



えっ!?!?まじでなんなの!?!?!?




と、隣の席の特権。"突然話かけてもいい権"を発動するのは、今!今しかない…!!



「ね、ねぇ、久々知くん?」
「ん?」


うわぁ!輝いてる!!美しいお顔が輝いておられる!!!


「く、久々知くんてさ」
「うん?」


聞いてもいいのかな!!!!!竹谷くんとどういう関係なのって!!!!!!!聞いてもいいのかな!!!!!!!!!!!!!!



「た、竹谷くんと………凄く…仲、良いよね」

「…八左ヱ門?」



うわあああああああ今の間!!!!!!!!!ヤバい怪しまれたかもしれない!!!!!!!!



「あぁ、八左ヱ門とは幼馴染なのだ」

「そう、なんだ」




ししししし知らなかったでござるわ!!!!幼馴染カップルだったんです!?!?!?!?




「……なんで?急にどうしたの?」

「…あ、いや、その、………」

「…鶴谷…さん……?」

「な、なんでもないよ!ごめんね!変なこと聞いてごめん!」




聞いてやろうと思ったけど……や、やめたったわ……。勇気が出なかった…。

ダメだよね……二人の仲を私みたいな腐った女が探っちゃだめよね…………。


うっはーーーーーーwwwwwwwwwwwwwww
何聞こうとしてたんだ私恥ずかしいーwwwwwwwwwwww

勇気ないなら最初からやめろっつーのwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

恥ずかしすぎて顔熱いでござるwwwwwwwwwwwwww
まじこれ切腹ものだわ真美と京子に話し聞いてもらおうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww





「兵助ー、今日放課後練習しようって三郎から……兵助?」

「…あぁ、……解った………」

「…どした?」

「……い、いや…」




尾浜くん遅いよ!!!!!チャイム鳴っちゃったよ!!!!!!!!!!!!!!!


そんなことより練習てなんの!?!?!?!?!?













あぁ…リバか……リバなのか……。

久々竹だったのか……。
























……それはそれでうめぇよカァチャン…。

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