「作兵衛にとめを預けてる話が読みたいです！〜
沙羅 様リクエスト
「富松くーん？」
「あ！翔子さん！」
左門と三之助を探していると、長屋の廊下の方から翔子さんの声が聞こえた。
なんで厠に行くっつって行方不明になってんだあいつらは！
「ごめんねー、悪いんだけどまたとめさん預かっててもらっていいかな」
「は、はい！俺でいいんなら！」
「本当にごめんねー。今日も書類整理だからさぁ」
とめさんが富松くんと遊びたいって言ってるんだー。
そう言いながら、翔子さんの肩から飛び付いてくるとめを俺は慌てて受け止めた。顔にすりよってくるとめの毛は今日もふわふわだった。
「何してたの？授業は？」
「午前は授業ないんで……あの、迷子の捜索です…」
「……ご苦労様…」
「……いえ…」
凄い哀れな目をして翔子さんは労いの言葉をかけてくれた。
仕事終わったら迎えにくるから、いい子にしててね！
とめにそう言い聞かせ、翔子さんは来た道を戻っていった。今日は小松田さんの手伝いか。
さて、とめと遊んではやりてぇが、午後の授業が始まるまでにあいつら迷子二人を捕獲しなきゃなんねえ。
「すまねぇ…遊ぶの、あいつら二人を捕まえてからでもいいか…？」
「ｴｰﾌｨ！」
「いつもすまねぇな。じゃぁ頼むわ」
そう言うととめは俺の持っている縄を口で引っ張り「ついてこい！」とでも言うかのごとく歩き始めた。
とめには何か不思議な力があるのか、左門と三之助の居場所をすぐ特定できる。本当にありがてぇ。
初めてとめと遊んだのは、用具委員会委員長の食満留三郎先輩が、用具委員会にとめを肩に乗せて来たときだった。
『翔子さんのかわりに預かってるんだ。お前ら、俺がアヒルさんボートを直している間、とめを預かっててくれないか？』
俺が縄梯子を整備し、一年達が手裏剣などの手入れをしているところに食満先輩が来た。
食満先輩の肩から降りたとめは、一年達の周りをチョロチョロしながら、最終的に俺の膝の上におさまった。
普通の猫ですらどんな感じて遊んでやったらいいのかわかんねえのに、ぽけもんなんて生き物の遊び方なんてわかるわけもねえ。
どうしていいもんか解らず、とりあえず強くない程度に頭を撫でてやった。ら、何故かなつかれた。それ以来とめは、翔子さんが仕事をしている間はよく俺のところに預けられるようになった。
そして、預けられるたびにあいつらの捜索を手伝ってくれるのだ。
「ｴｰﾌｨ！」
「ん？あ！三之助！左門！てめぇら其処を動くんじゃねぇ！！」
「あれ？作兵衛。なんでこんなところにいるんだ？
「おぉ作兵衛！厠行くから待ってろって言ったじゃないか！」
「じゃぁなんで便所行くのに30分もかかってんだよ！！っていうか此処第二グラウンドじゃねぇか！！」
無事二人を捕獲し縄で腰を縛った。
「おぉとめもいたのか！」
「ｴｰﾌｨ！」
「作兵衛の方向音痴に振り回されたのか？」
「おめぇらを探してたんだよ！！！」
とめは三之助と左門を結ぶ縄で綱渡りをするのがマイブームらしい。ピンとはる縄の上をゆらゆらしながら行ったり来たりしている。可愛い。本当に可愛い。
「またとめの世話か？」
「さっき翔子さんから頼まれた。また書類整理なんだと」
「よーし！じゃぁ僕たちと遊ぼう！」
「ｴｰﾌｨ！」
「なにして遊ぶ？」
「鬼ごっこでもするか」
「寝言は寝て言え」
藤内と孫兵と数馬も呼ぼう！
みんなで遊んだ方がきっと楽しいよ！
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「おやまあ翔子さん」
「お、綾部くんこんにちは」
「探しているのはこの子ですか？」
「ｴｰﾌｨｯ」
「こらー。ターコちゃん掘ってる綾部くんの邪魔しちゃダメでしょー」
「ｴｰﾌｨ…」
「いえいえ、全く話が通じなくて面白かったですよ」
「面白かったんだ…。ん？とめさん富松くんと一緒じゃなかったの？」
「三年生ならその子を僕に預けて、鬼ごっこ中に行方不明になった次屋三之助と神崎左門を探しに行きましたよー。」
「な、なぜその二人がいるのに鬼ごっこなんて…！」
「見つかったらそのまま授業に向かうみたいでーす。」
「ｴｰﾌｨ…？」
「…言ってやるなよ……」
ーあとがきー
こんな感じでご期待にこたえられましたでしょうか！？！？！？
多分この後暇を持て余した翔子ちゃんが
裏山に行ってもんじろうの鼻を頼りに全員回収して
学園に戻ってくるんだと思います！！！！！！！！！！！
そんで孫兵が興奮してぶわああああああああってなります！！！！！！！！！！！！！！！！！
孫兵出てきてないですけどNE！！！！！！！！！！！！！！！！！！！
リクエストありがとうございました！！！！！
沙羅様のみお持ち帰り可
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