キリ番hit 愁 様リクエスト

金髪とポンパドールの続編




















「えー!?名前その頭どうしたのー!?」

「すごーい!別人みたーい!」

「へ、変かな…」

「そんなわけないじゃん!凄い可愛いよ!」
「黒髪もいいけど…それも似合ってるね…」

タカ丸さんに劇的ビフォーアフターをしてもらった次の日、教室に入るや否や友達にわっ!と囲まれてしまった。

それはそうだ。昨日まで黒髪でぱっとしない髪の毛だったに、立った一日でカラーリングをしてパーマもかけているのだから。これはどこからどう見てもグレてしまったようにしか見えないだろう。

でも私自身はいつもどおりだ。グレたわけではないということは友人達も解ってくれた。


「どうしたの?昨日まで綺麗な黒髪だったのに…」

「ねぇー!羨ましいと思ってたのに」

「いや、ちょっと……」



「ね、これ何処でやったの?」



凄い綺麗に染まってるー。と、彼女たちは私の髪を触り始めた。



「え、えーっとね…」

「何?私たちには秘密なの?」

「いや、そういうわけじゃなくて…」


タカ丸さんの名前を出すのは、きっとマズい。

ただでさえタカ丸さんは女子から絶大な人気を誇るのだ。カッコイイし、美容師の卵だし。

「タカ丸さんにやってもらった」なんて言ったらきっとみんなもやってー!って頼みに行ってしまうかもしれない。

しかも昨日はタカ丸さんにお金を払っていないのだ。「僕の好きにしちゃったからお金はいらないよ」といわれてしまい、結局一円も払っていない。タダでここまでやってもらって迷惑はかけられない。




「……魔法使いに、魔法かけてもらっただけ」




「えぇなにそれー」

「え、えへへ…」


ちょっと恥ずかしかったこの台詞。でもきっと秘密にしておいた方がいい。




そしてぐるりと視界を回すと、

昨日、愛を告白した彼と、目が合う。



ねぇ、勿体無いと思ってるんでしょ
私、凄い魔法使いに魔法かけてもらったのよ

自分で言うのもあれだけど、すっごく可愛くなったんだから!







「あ、名前ちゃーん!」


キャー!と高い声が教室に響く。


あ、この声。


「タカ丸さん!」

「あれー?今日は前髪上げないの?」

「いや、あれは、恥ずかしくて…」


ふわりと前髪に触れる。そしてタカ丸さんは私が恥ずかしいと言っているのに前髪を束ねて、昨日と同じポンパドールをつくった。


「あのね、昨日僕、名前ちゃんの髪の毛切る前に気づいたんだ。

きっと名前ちゃんは前髪を下げてたら、顔も一緒に下向いちゃうんじゃないのかなって。

前髪下ろして、下向いてたら、きっとまた素敵な恋に出会うことができないんじゃないのかなって。

だから僕思い切って前髪バッサリ切らせてもらったの。

ね?これなら上向いて、堂々と歩けるでしょ?」



視界が明るくなって、目の前にタカ丸さんの笑顔がはっきりと見えた。

昨日と同じ。世界が明るい。私の視界を邪魔する髪がない。



「それでさ、出来れば…その……」

「…?」


「それで、僕のことも、ちょっとでいいから、見て欲しい、なー………な、なんて…」


「……へ!?」




「斉藤ォオオオオオオオオ!!!」





耳まで赤くして、教室の廊下窓に顔をふせるタカ丸さんの言葉に驚いていると、

階段の方から物凄く聞き覚えのある声が。


「お兄ちゃん!?」

「へ!?仙蔵くん!?」


「貴様よくも私の可愛い妹に手を出したな!!私似の名前の美しい黒髪をよくも汚したな!!!其処を動くな!!殺してやるわ!!!」

「おい斉藤逃げろ!!今の仙蔵まじでお前の事殺す気だぞ!!っていうか俺も許さん!!テメェよくも名前の純情な心をもてあそびやがったな!!」


「ひぇええ潮江くんまでぇえ!!」

「に、逃げてタカ丸さん超逃げて!!」


廊下の端から物凄い形相で走ってくるお兄ちゃんの手には、多分体育の戸部先生の木刀。

その隣には同じく木刀を振りかざす潮江先輩。

なんで大学部のお兄ちゃんがここにいるの!?



あ、ヤバイ、あれ私が変な不良に絡まれたとき助けてくれたのと同じパターンだ。タカ丸さん死ぬ。



「名前ちゃん!」

「はい!?」

「お返事、後でちゃーんと聞かせてね!!」

「はい!?!?」


手を取りそれだけ言うと、物凄いスピードでお兄ちゃんたちとは反対側へ逃げていった。

許さん!と叫びながら私の教室を通り過ぎる二人。木下先生らへんに捕まることを祈り、私はタカ丸さんに、告白まがいなことをされたことを思い出し、顔を赤らめながら自分の席に戻ろうと、


思ったのだが、



「どういうことなの…!?」
「ちゃんと説明してくれるんでしょうね………!!」


「あ、」




しばらく席には戻れそうに無い。











続・金髪とポンパドール











(潮江さんまで何やってんですか!)

(バカタレェエイ!お前こそなんでこんな頭にしやがった!)

(イメチェンです!失恋したから思い切ってイメチェンです!)

(何!?誰だ名前をフったバカ野郎は!!)

(ぎょわぁぁああ止めて潮江さんやめて!!)











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愁 様へ捧ぐ


キリ番hitおめでとうございますます!!!!!

こんな感じでどうでしょうかね!?!?希望にそってましたかね!?!?!?


この後ボッコボコにやられたタカ丸さんを名前ちゃんがかばって

「何故そんなやつを庇う!」
「お兄ちゃんなんか嫌い!」
「さ、斉藤ォオオオ!!!」

とか勝手に兄弟げんかしてまぁ結局お付き合いするんでしょうね!!!!

クソが!!!斉藤チャラ丸め!!!!!


リクエストありがとうございました!!
∠( ゚д゚)/


伊呂波

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