六章:空を飛ぶ

「一回戦無事突破したことを祝して!乾杯だーー!!!」

小平太がグラスを高く掲げると、バタービールは勢いよく宙を舞い、あちらこちらから祝福の声が上がった。

私は小平太に肩車され、雷蔵は長次に肩車され、ろ組寮の談話室はお祭り騒ぎとなった。金色の卵を掲げた雷蔵は満足そうに笑い、三郎とハチからのビールかけにも笑顔で答えた。長次も被害にあっているけど、長次も嬉しそうだ。

「飲めよ千鶴!今日はお前と雷蔵が主役だ!」
「サンキュー小平太!小平太も飲んでね!!」
「おう!あたりまえだ!!」

バタービールは名前の通りでカロリーが高い。体調管理が鍵となるろ組寮のクィディッチのレギュラー陣はこの飲み物を飲まんとすることを自粛していた。私個人としてはタンパク質も含まれているし糖分もある。ちょっとしたアルコールも入ってるし疲れているときには最高なのだと思うのだが、みんなはそう甘く考えていないみたいだ。
だけど祝賀会と言えばこの飲み物。今日だけはキャプテンである長次の命により、解禁となったのだ。美味しいから誰でも大好きな飲み物。クィディッチの選手たちは久しぶりのこの味にみんな満足そうな笑顔でグラスを次々を空けていくのであった。


「ッ!はーー!!!おかわり!!!」
「千鶴先輩!僕がお注ぎします!」
「ありがとう左門!左門も飲んでね!」
「もちろんです!一回戦突破おめでとうございます!」
「ありがとよー!」

ガチン!と左門とグラスとあわせ乾杯し、二人で一気にグラスを空けた。左門の口の周りにひげのようについた泡を指でとってやると、左門はいつものように太陽のような笑顔で笑いかけ抱きついきた。くそっ、天使じゃ。こいつほんまもんの天使じゃ。死ぬ。

小平太の肩車から降りてソファに腰を沈めると、膝の上に平太が上り、おめでとうございますとハグされた。ぐへぇぇぇぇここ危ないお店じゃないよね大丈夫だよね魔法省から警告とかこないよねやめてよ平太先輩興奮しちゃう。

抱きしめてくる平太の背中をよしよしと撫でると、私の左右は三木と怪士丸に挟まれた。ミキティ今日は隈ないのね。いいことだわ。


「さて問題は、」


私がグラスを叩きつけるようにテーブルに置くと、談話室は一瞬シンと静まり返った。


「次の課題が、いったい何なのかということだ」


ざわりと空気は重くなり、長次も雷蔵に願われ肩車をやめた。雷蔵は金の卵を大事そうに抱きしめている。

「おそらく不破先輩が持っている卵が、次の課題のヒントでは」
「じゃぁミキティ、あれなんだと思う?」
「何と言われましても……私にはただの卵にしか見えませんが」
「そこだ。そこなんだよ。それが問題なんだよ」

雷蔵が抱きしめている卵。あれがなんなのかがさっぱり解らない。どうすれば次の課題へのヒントに繋がるのかが解らないのだ。何の変哲もない金の卵にヒントが隠されていると学園長先生は仰ったが、どうすればヒントが手に入るのかは謎のままだ。小平太に頼み割ってもらおうともしたが割れなかったということは、恐らく生き物の卵ではないのだろう。魔法で出来た何かだろうな。さて、如何開けるのか。むしろ、あけるのだろうか。

雷蔵は興味津々に横で眺めていた作兵衛に卵を渡した。作兵衛は上下左右を確かめるように卵をぐるぐる回転させた。


「……?」
「どうした作兵衛」
「いえ、なんか、……中からちゃぷちゃぷ、水の音が………」

「…水?」


三之助が作兵衛からそれを受け取りぶんぶんとをふると、静かな部屋に、確かに水音が響いた。中に水?やはり何か入っているのか?生き物?いやそれにしても随分とトロみのあるような水音だなぁ。


「三之助、パス」
「ウッス」


両手を出す私に三之助は卵を投げた。投げたのだが、とっさに私に言われ投げたからか、卵は勢いが足りず床に落下してしまいそうになった。体を前に傾けようにも平太を抱っこしているため腕はこれ以上伸びず、卵は、床に落ちた。



その拍子、卵の殻が四枚にはがれ、

部屋中に、奇声のような、叫び声のようなものが響き渡った。



「うわ!?なんだこれ!?!」
「っ!」
「ひぃいいい!!」




「……………あ?」





小平太や長次たちは耳を塞いで下を向き、平太は突然の出来事に私に思いっきり抱き着いた。耳に届いた奇声の様な音に咄嗟に平太の耳を両手で塞いだ。


……あぁ、これが、次の課題のヒントか。




「うるっさい!!!」



バシッ!と両手で殻を閉じたのは三郎で、奇声の様な音が静まり、談話室に、再び静寂が訪れた。ぽかんとする者もいれば、いまだ耳がキンキンするのか顔を歪める者もいた。そんなか私が平然としていたからか、伏木蔵は私の顔を覗き込んで「大丈夫ですかぁ…」と顔色を心配した。


「ありがとう伏木蔵、私は全然平気よ」
「でも、今の……」



「でも、今ので解ったよ。次の課題のヒント」



「え!?」


平太を撫で膝から降ろし、私は殻を押さえる三郎から卵を受け取った。卵は上のネジのようなものを回すと殻が外れる単純な作りになっていたようで、それに気付かなかった己を恥じた。くそう、こんな単純な作りに気付かないなんて。だけど割れないのも割れないで凄いな。小平太の馬鹿力でも潰れないとは。やっぱり強力な魔法でもかかっているのかな。さすがトライウィザードトーナメント。


「じゃ、私ちょっと用事あるから出るね」
「何処へ行く…?」
「野暮用でね。悪いんだけど、小平太、時間になったら今日は長次と見回りしてくれる?」
「おう!まかせておけ!」

「雷蔵、今日は本当にありがとう!お疲れ様!雷蔵無じゃ突破できなかったよ」
「いえ!僕の方こそ、千鶴先輩のお役にたてて嬉しいです!」
「お礼はまた改めて。なんでも願いを聞いてあげるわ。なんか考えといてね」
「はい!ありがとうございます!」

「それじゃみんな今日は応援ありがとうね!今夜はゆっくり休んでください!はい、解散!」


パン!と手を叩いて解散を言い渡したが、みんなはまだ祝杯ムードから抜け出すことは出来ぬようで、再び乾杯を始めた。あらあら、主役の私がいなくなるというのに、本当にろ組の子たちは良い子ばっかりで幸せだなぁ。
卵を抱えたまま寮を出て、私はとりあえずい組寮へと向かった。ドアの太った修道士に仙蔵か文次郎に取次願いたいと言うと、彼は立ち上がり絵画の奥へ消えて行った。しばらく待っていると、ドアがギギギと重い音を立てて開いていき、


『失礼ですが千鶴さん、今仙蔵さんと文次郎さんが立て込んでいるようでして…』


絵画の中に戻ってきた修道士は深く頭を下げそういうと、中からは何故か勘右衛門が姿を現した。


「あれ?勘右衛門?」
「千鶴先輩ではないですか!どうされました?こんな遅くに?」
「仙蔵か文次郎はいない?」

「お二人なら今卵のヒントを解くのに必死で部屋にこもってしまわれて、」
「あぁ、それで勘右衛門が代わりに来たのね」

「えぇすいません俺なんかが出てきちゃって。えーっと、俺で解決できる用事ですか?」
「あ、うん、その……兵助の容体を…」


そういうと勘右衛門は一旦扉をしめ外へ出て、あぁ!と明るく反応した。


「兵助ならもう大丈夫ですよ!骨もさっきくっついたし、今は安静にして、千鶴先輩特性の薬で傷口塞いでもらってるとこですから!」


丁度ストックが残ってて!と、勘右衛門はポケットから見覚えのある赤い小瓶を取り出した。あぁ、それは私が文次郎にあげたやつだ。喧嘩ばっかりしているから文次郎に持たせた傷薬。そうか、これを使ったのなら安心だ。それにしても、やっぱり骨までやられていたのか。さぞ痛かっただろうに。

「……そう、それなら良かった」
「心配しなくて大丈夫です。兵助もさっきまでバタービールかっくらってましたから」
「それでも心配はするよ。寮は違えど大事な委員会の後輩だもの」


「ははは、そうでしたね。……あの、…ところで、千鶴先輩はもうそのヒント、解かれたんですか?」


勘右衛門は、私が抱えていた金の卵を指差してそう問いかけた。あぁそういえば、仙蔵はまだ解けていないのか。


「うん?もう解けたよ。あとはどう戦うかが問題」
「もうそこまで考えておられるのですね。…あのぉ、失礼でなければ、ヒントとかいただけません?」
「おやどうして勘右衛門が?」

「次の課題、俺、立花先輩のパートナーに立候補したくて」
「へぇ、勘右衛門が?」

「兵助が戦ってるとこ見たら俺も参加してみたくなっちゃって。立花先輩が仰るには、一番最初にヒントを解けた者を次のパートナーとする、とおっしゃってたもんで」

「なるほど、参加意欲があるものはその言葉を聞いて血眼になってるってわけね」
「そうなんですよ」


勘右衛門はへらりと笑って自分の頭をかいたのだが、恐らく勘右衛門も本気だ。兵助同様、生半可な気持ちでそういっているわけではない。
次のパートナー、私はまだ決まっていないけれど、勘右衛門は成績優秀だ。次の課題が何であろうと、敵として勘右衛門と当たるのは大変面白そうだ。

それなら、特別にヒントを与えてやってもいいかもしれない。


「…いいよ、ヒントをあげる」
「!本当ですか!?」

「うん。じゃぁ……私が得意なものは何?」
「え、えっと…魔法薬学、でしたっけ?」
「それから?」
「多言語、ですよね」

「そう大正解。あとはねぇ勘右衛門、ゆっくりお風呂につかって考えなさい。ただし、長湯はしない方がいいよ。のぼせると頭おかしくなるからね。…私が言えるヒントはこれまでかな」


金の卵をクアッフルのように指の上で回転させながらそういうと、勘右衛門はそのヒントを頭の中で整理するように眉を寄らせ腕を組み、ううんと唸ってしまった。ちょっとヒントも難しかったかな。
帰るねと私が言うと、勘右衛門はハッと意識を戻して私に頭を下げた。

「もう遅いから寮に入るのはやめとく。これ兵助渡しておいて。痛み止めの薬。それから、バタービールはほどほどにと伝えてね。血圧上がって傷が開いちゃ困るから」
「ははは、伝えておきますね。おやすみなさい」
「うん、おやすみ。勘右衛門と戦える日が来るの待ってるね」


勘右衛門に手を振り、ドアはゆっくりとしまった。


「修道士殿、夜分遅くにすいません。おやすみなさい」
『千鶴さんも、次の課題頑張ってくださいね。神のご加護がありますように』
「ありがとう、おやすみなさい」


私は修道士に軽くお辞儀をして、動く階段に乗りい組寮の階から離れた。兵助の事が気がかりで、祝賀会どころでは無かった。闘技中の兵助の断末魔のような叫び声が、いまだに耳に残っていたからだ。切断だろうと骨折だろうと、新野先生にかかれば必ず治る。だけど痛いものは痛い。今も傷に苦しんでいたらどうしようと悩んでいたのだが、勘右衛門の話ではもう心配する必要はなさそうだ。正直顔を見ておきたかったけど、同じ委員会の先輩に情けない姿を見せたと、恐らくあの兵助なら思い悩むことであろう。うん、兵助のために、今日は愛する後輩の顔を見るのは我慢しよう。寮に帰って一年生愛でよう。そうしよう。


「千鶴先輩!」

「!ハチ、どしたの、もう就寝時間になるよ」
「千鶴先輩と一緒なら、大丈夫でしょう?」
「いやまぁそりゃそうだけど…!」

ろ組寮の階に一度降りたが、次の用事はこの階ではない。一番下まで行くため、私は動く階段がこっちへ来るのを待った。すると後ろから聞き覚えのある声が私の名を呼んだ。卵をぐるぐるしていた手を一度止め後ろを振り向くと、犬かとおもったが、それはハチでした。うん、まぁ、狼男だし、犬っちゃ犬なんだけど。笑顔で手を振ってかけてくるハチの姿。間違いなく犬だ。

「で?どうしたの?」
「俺、千鶴先輩にお願いしたいことがありまして」
「うんうん、なにかな?」



「次、俺をパートナーに指名していただけないでしょうか?」



「おやおや、次はハチが立候補?」
「はい!是非!雷蔵と千鶴先輩の戦いを見て、次は俺が千鶴先輩のお役に立ちたいと思いまして!」

動く階段が私の目の前に来て、私はそれに乗った。ついてくるようにハチも私の横を歩いて階段に移動した。い組は勘右衛門が立候補、ろ組はハチが立候補。こりゃ何が来ようと両者手強い戦いを見せてくれそうだなぁ。恐らくハチも中途半端な気持ちで言ってるわけじゃぁないだろう。


「よーし、その心意気買った!次は頼んだよハチ!」
「あ!ありがとうございます!」


「それじゃぁ、大会一週間前までに卵の謎、ハチ一人で解いてみな?私はもう解ったから、ヒントを解いたら、一緒に対策考えようか!」
「はい!頑張ります!」

「よしよし、さすが私の寮の後輩だ!じゃ、ちょっとついてきてくれる?」
「?何処行くんですか?」


卵をぽんとハチに渡して、私はローブのポケットに手をつっこみ歩き出した。階段を降りて降りて一番下まで降りて行って、軽い足取りで隠し通路の扉を開いた。秘密だよと前もってハチに口止めしておき、私たちは騎士の石像が並んでいる場所へとたどり着いた。此処は一階の資料室の真横の場所なのだが、此処は私と小平太と留三郎しか知らない秘密の抜け道だ。
騎士の刀を右に傾けると、石像はゆっくり横へと移動する。ハチはびっくりして言葉になっていない声を上げたのだが、私は知らぬ顔をして出来た空間へと体をよじらせた。手を招きハチも続いて外へ出る。杖を振れば石像は勝手に元の位置へと戻って行った。深く追及してこないハチはエライエライ。

Lumosを小さく唱え杖の先を光らせれば解るように、此処は禁じられた森への近道だ。ハチは生物委員会委員長代理だから此処へ入る許可はあるだろうけど、私はなんの許可もない。見つからないうちに撤退せねば。まぁハチいるし、いざという時にはハチに頼るけどね。


「千鶴先輩、一体何処へ」
「いいからついておいで。絶対に、叫ぶんじゃないよ」


木々の間をすり抜けるように奥深くへ進んでいくケンタウロスだってこの時間帯は星座を眺めるのに夢中なはず。こんな場所へは来ないでしょう。



「あぁ、見つけた。逢いたかったよ!」
「せ、先輩…!!!」


「もう帰るんだもんね、最後に一言挨拶しておこうと思って」


ぐるると喉が低くなった。檻に入っているドラゴンは私の顔を覚えていたのか、私が近寄るとガシャリと首輪を鳴らしながら、伸ばした私の手に擦り寄るように体を起こした。

そう、私が何故こんな時間に禁じられた森に入ったか。それは此のドラゴンに逢うため。最初は友人のように接したが、最後は結局敵として戦ってしまった。あんなに美しく気高い生き物に傷を負わせたことを、私は深く心で反省していたのだ。戦いとはいえ生き物を傷つけてしまった。罪深い行為だ。ドラゴンの口元を撫でる私に誘われ、ハチも恐る恐ると手を伸ばした。最初こそ警戒はしていたが、ハチは大丈夫だと伝えると、ドラゴンはハチの手も受け入れた。ハチはそれに感動して、ドラゴンの口元を撫で続けた。



「お前はおそらく後日、始末屋に殺されるでしょう。私は絶対にそうはさせない。…お前を、此処から逃がす」



ドラゴンは利口だ。私の言葉を聞いて、翼を広げたのだから。

ハチを折から離し、杖を取り出して、

「Confringo!!」

ドラゴンを繋ぐ首輪もろとも、檻をぶっ壊した。自由の身となったドラゴンは翼をのびのび広げ満足そうに首を伸ばした。傷を確認して、怪我をしている部分に薬を塗ってやった。人間用だから効くかは解らないけど、やらないよりました。あぁ、私の傷だ此れ。ごめんねぇ。


「よしOK。ねぇ、生きて、何処かでまた逢おう!その時の印に、これをお前に預けるよ」


ドラゴンの右腕に、私は予備のネクタイをぐるりと結んだ。ほら、これで私とお揃いだと、あの時のように制服を広げて見せると、ドラゴンは嬉しそうにぐるると鳴いて私に擦り寄った。するとドラゴンは、お礼だ、とでも言うように、ベッと大きな牙を吐き出した。バイバーツースの牙には猛毒がある。なるほど、私から薬の匂いでもするのか、これを薬品に使えと言いたいんだな?なんていい子なんだこいつは。鼻を撫で撫でし、私は直接牙には触れぬよう、タオルで牙を拾い包み、ポケットへと閉まった。くそう可愛いやつめ、別れるのが惜しいぜ。

「千鶴先輩、そろそろさっきの爆発音で先生方が来るかもしれないですよ」
「まじか、よし、撤退しよう。あばよドラゴン!」

手を挙げ森から出ようとドラゴンに背を向けようとしたその時、ドラゴンはグァと小さく鳴いて、私たちに背中を向けた。

「……乗れってか!?!?乗っていいのか!?!?」
「え!?!?千鶴先輩言葉解るんですか!?」
「私の勘がそう言ってる!!うおおおお乗るぞ本当に乗るぞ!!」

うわぁぁああと興奮してドラゴンの背中に飛び乗った。うおおおゴツゴツしてるたまんねぇぇぇえええ!!
ドラゴンは首を後ろに向け、ハチにも早くしろと言うかのように、小さく鳴いた。ハチも卵を抱えながら、ドラゴンに飛び乗った。

まるで森の巨体妖精の腹に掴まり空を飛んでいる気分だ。禁じられた森を下に見て、私たちは月の下を飛んでいた。感動で言葉も出ない。吐く白い息は風ですぐに後ろへ流れていき、もういつのまにか、私たちの真下には学園が広がっていた。凄い。なんてすばらしい景色なんだろう。

あそこへ降りてくれと、ろ組寮のバルコニーを指差すと、ドラゴンは一直線に其処へ降りて行き、身体はあっという間に、学園内にたどり着いてしまった。もうみんな眠ったのか、談話室には誰もおらず、ドラゴンの存在は誰にもバレずにすんだ。






「ありがとう。元気でね、またいつか、必ず逢おうね」






擦り寄る顔を撫で、ハチもつられて顔を撫でた。

ドラゴンは、満足そうに笑って、月の中へと飛んで行ったのだった。





「いい経験したねぇ、生物委員会委員長代理」

「……夢みてぇッス…」
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