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「まー誰にだってありますよ、クナイ入れとデイダラ先輩の予備の粘土入れ間違えるくらい」
「……」
「でもあれですよね!クナイだと思って勢いよく手ェ突っ込んだらなんかねばってして敵いるのにも関わらずキャーとか!先輩も女の子っすねー!」
「………」
「しかも任務内容がまさかの隠密行動!それなのに敵にバレちゃって結局強行突破になっちゃって!!もう僕焦っちゃいましたよ〜かの有名な暁にもこんな間抜けなことやらかす人いるんだなぁって!結局新人の僕が全部片付けましたしね!」

私の拳がうねりを上げた。予想以上にわけがわからない仮面が固くて今度は悲鳴をあげた。ぷすすと笑う後輩。今日は、とんだ厄日だ。たまたまデイダラが別の任務に出ていて暇人だった私が暇人だった後輩と簡単な任務に出たのだが、いやー喋る喋る、噂に聞いていたがこいつは飛んだお喋りヤローだった。しかもよりによって揚げ足をとられるようなことばかりをしでかしてしまった私。暫くアジトには顔を出さないようにしよう。ずーんと言い返す言葉もなく落ち込んでいるととんとんと肩を叩かれる。反射的に振り向くと、ぷにっと頬に奴の指が突き刺さった。プギャーと笑い転げている仮面ヤローにいつか殺すと固い誓いを立てるのであった。

「ぷぷぷ、今のは冗談で!先輩アレアレ」
「ああん?」

次また馬鹿なことしたらぶん殴ると決め、示された方向に目を向けると、そこにあったのは小さな甘味所だった。

「まあ今日の失敗は甘いものでも食べてパーっと忘れましょうよ先輩!」
「いやいいですドジでマヌケな先輩は任務をしようと里まで出掛けたら財布も忘れて陽気なクソヤローなんで」
「ままま!ここは後輩である僕のおごりでいいっすから!」
「いやいいですよかたじけないですよ」
「まーまーまー」

ズルズルと引きずられて結局甘味所に腰を下ろしているわけだが、やはり喋る喋る。大阪のおばちゃんばりに喋る。よくこれにデイダラは耐えていると思う。多分イタチの1ヶ月分の会話を一時間でしてるぞこいつ。

「そういえばこの前イタチ先輩の団子をデイダラ先輩が食べちゃってーそれでー」
「へー」
「暁の花と言ったらやっぱり小南さんっすよねぇ!あのどこか謎めいた雰囲気が…あ!先輩もかわいいっすよ!うんうんかわいい!かわいいかわいいブフー!!」
「ふーん」
「先輩なんだかんだいってがんばり屋さんですもんね!まあベストオブガンバリといったら僕なんですけどまいったなー!…でもだからといって」
「ほー」


「無理はするなよ、お前は女なんだから」


「はいは…、え?」
「あっ団子きましたよ!!はい先輩には団子とぜんざい!あ、あんみつも食べたい?もう欲張りだなー先輩は!それだから夜な夜な体重計を見ては溜め息つくはめになるんですよ!ブフーッ!!」
「…て……テメェ……!!」
「あ、先輩食べないんですか?僕があーんしてあげましょうか!はい(笑)あーーん(笑)」





ムカつくあいつに
ギガトンパンチ!

(一瞬の空耳と髪に触れた指先にときめいてしまった愚かな私も飛んでゆけ!)




100925
リクエスト消化!私のトビに対するイメージ(笑/あながち間違ってはいない)一瞬マダラさんも登場しました。リクエストありがとうございました!


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