×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -







「いい?...不審者は一匹たりとも逃しちゃダメよ。ヘマしたら承知しないからね、もう。」


「...頭、くせ者です。」


やっと日輪のいる城までやって来たネ。そこの門の中にすんなり入れてくれたのは...私たちが着ているこれだ。題して..."味方のフリ大作戦"と銀ちゃんは言っていたヨ。

遊女の格好に身を包んだ私たち...万が一の事も考えて、ある武器を胸にしこんでたんだけど...それよりも気になるのが、銀ちゃんの顔ネ。


「...新入りじゃ。」


「新入りィィィ!!?こんなはちキレシリコンがァ!?...仮に新入りだとしても、胸はシリコンで異様な上に、なんでか顔がめり込んでんの...頭、よく採用しましたね!?」


門番の百華の女が言う通り...銀ちゃんの胸ににはその武器を潜めこませていて、その顔は...名前が銀ちゃんをぶん殴った跡が残っていた。しっかりとした拳の跡で...銀ちゃんの目と鼻と口が偉いめり込んでいるアル。


"い、いや違うんだって名前チャーン!!...いや、違わなくないんだけど!...そ、そそう!例えだよ例え!俺はお前とヤりてェ"


"タマさんに聞きました、坂田さんが私を"オナホ"と呼んでいたのは...13回だと。...そうですねぇ、なにせ坂田さんは鳳仙と戦いますし...その分、私が坂田さんを殴ってもよろしいっていうことにしましょう。そう、法律で定めました。"


"なんの法律だよそれェェ!!?ここはテメェの国じゃねェだろうがッ!んでなんだ"定めました"って。お前...総理大臣かなんかか!?"


"私に関することは私が全てなだけです。私が法律に決まってます。...それでは、参りますね。その歯...全部無くなると思いますが...、"


"歯ァ、食いしばれ。"と据わった目で銀ちゃんを見る名前は...その顔を微動だにさせずに銀ちゃんの顔を殴り続けたネ。その間も"止めて!止めて!"と銀ちゃんは言っていたし...私たちに救いの手を伸ばしてきたけど、そんなこと名前がさせてくれる訳もなく...というかあまりの恐怖でどうこうできる状況ではなかったネ。


「...とにかく腕は立つ連中じゃ。門を開けてくれ。」


「頭がそこまで言うのなら...どうぞ、お通りください。お気をつけて行ってくださいね。」


そんなめりこんだ銀ちゃんたちとようやく中に入れると思ったら...門が閉まる後ろで"死出の旅路を"という不穏な言葉が聞こえ、そのまま門が閉まったと同時にクナイの攻撃がやってきたアル。

それを躱して目に映るのは...私たちに武器を向ける百華の女たち。こっちには頭であるツッキーがいるというのに...つまり、完全にツッキーは敵と見なしているということ。


「まさかアンタが賊に加担するとは...吉原を裏切ればどうなるか、アンタなら知っているはずだ。...裏切り者には死を。」


「俺はテメェらみてーな貧乳で暴力女は趣味じゃねーんだよ。...だけどな、どっかの毒製造機にみたいになんじゃねェぞ。...めっちゃおっかねーから、あの女。...でもまぁやっぱ女はボインの方がいいね。しかもとびっきりの...、」


百華の女たちが一斉に私たちに襲いかかる中、私たちは着ていた着物から武器...煙玉を取り出した。"爆乳でござんしょ"と言えば...ツッキーが口に咥えていたキセルでその煙玉に火をつけたネ。

派手な音と共に一斉に私たちは駆けていく...きっと名前もこの喧騒に混じって中に入ってきているはず。名前は神威を"どうにかする"と言ってくれた...今の私ではどうこうすることのできない神威を、私のワガママに付き合うと言ってくれた。


「次から次へと...!!退くアル!!テメェらに構ってる暇はないネ!!早くアイツらをなんとかしないと...晴太が危ないネ!」







back