深海天使

悲しみの海に沈んだ僕
目を開けるのも億劫
このままどこまでも堕ちて行き 彼とはもう会えないのかな

どこへ向かい何をするの?
ふと差し込む一筋の光
手を伸ばせば届きそうだけど 波にさらわれて見失った
あれは一体なんだったのかな
あたたかくて眩しかったな
無意識のカウンターイルミネーション
嘘つきは誰?

深海天使 まだまだ沈む
暗闇の恐怖に縮こまる
深海天使 だけど知りたい
心惹かれるあの人と友達に―――


昼も夜も無いこの場所
書物と向き合う日は続く
真摯な顔で頁をめくり 見つめる君は綺麗でした

そしてまた光は降り注ぐ
見とれていたら目が合った
気付いてこっちを振り返る君に 嘘つきな僕・・・

深海堕天使 わざわざ沈む 暗闇のなかに身を堕とす
深海堕天使 本当の想い伝える勇気
黒い海が僕を赦さない


こんなに羽は穢れてしまった
声も醜い叫びになった
彼に合わせる顔なんてないよ
それでいいんだ・・・


声にならない叫びが溢れてとけた
次の瞬間君が波に連れていかれた


心配性の彼は焦る 闇が彼を隠しまたひとり
限界闇天使 その手を伸ばす

「僕は 君に こんなことしたくは ない」

深海闇天使 胸を裂かれる
叫ぶ最後の本当の想い
深海天使 やっと最後に
心惹かれるあの人が見付けてくれた


この闇を出て 今 伝えるの

(ありがとう)


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