現パロシャダイ


あらすじ。

イーノックはどこにでもいる高校三年生。(千葉とか埼玉のベットタウンに住んでそう。一応日本。名前はご容赦ください。)

受験を控えたある日、両親は交通事故で帰らぬ人となった。
突然のことで、失意に沈むイーノック。

両親は親戚との交流が薄かった為、誰もイーノックを引き取ろうとも、関わろうともしなかった。

親戚が仕方なく開いた形だけの葬式の後、イーノックは途方に暮れる。
これからどう生活していくのか、と。

とりあえずイーノックは今の両親と住んでいたマンションを解約し、一人暮らし用の安いボロアパートに、両親の思い出と、僅かな生活用品と共に引っ越した。

あまりの生活の変化に涙さえ流れない。

歓迎できない新生活。(季節は秋の終わり〜冬のはじめあたり)

とにかく生きてゆくため、大学受験は今回は諦めることにし、両親の決して多くない遺産と、アルバイトを始めて貯めた貯金で生活していく。

大変なアルバイトの合間を縫って、いつ迎えられるとも知れない受験の為勉強するイーノック。

学校の先生は奨学金制度などの援助をうけることを奨めたが、生真面目な性格のせいで人に借りを作ることをあまり良しとしないイーノックは受けられないの一点張り。

かつての友人は心配し、援助を申し出たが、やはりどうしても受け取らない。
そんな優しい友人(アルマロスとかそのへん)も、大学へ行ってしまい関わる術が無くなってしまった。


季節は巡って秋。
大体生活には馴れたが、大学に入れるだけの資金はやはり無かった。
来年もまた同じ生活かと諦めかけていたイーノックのアパートに、見馴れぬ来訪者が。

「やあ、イーノック!」

遊び人のような風体のその男の名前は、ルシフェル。

彼が言うには、イーノックの親戚にあたるらしい。
今までは海外に居たため、両親の葬儀にはでれなかったが、昔からよくしてもらっていたと語る。

全く覚えのないイーノックは不審がるものの、ルシフェルの強引なペースに流されてしまい、あれやこれやといううちに彼と二人で暮らすことになってしまった。

どうやらルシフェルは大層金回りがよいらしく、
イーノックの生活に必要なもの、大学進学の為の金、すべてを与えた。

流石に受け取れないと断るイーノックだが、彼の巧な話術と、両親の遺言なんだという台詞のせいで何もいえなくなってしまう。

それでも、いつかきっと返すと聞かないイーノックに

「お前は話を聞かないな・・・」

と折れたルシフェル。

この約束の元、二人の同居生活が幕を開ける。


prev | next

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -