移動問題とストーカー被害
さて、ゲーチス率いるプラズマ下っぱ軍団と、引きこもり王子様とカラクサタウンに出発の時となりました
新人トレーナーのカドワカシ…もとい勧誘が目的であろう
ただーし、それより先に問題が一つ
あの大男は先程、ご自慢のサザンドラと共に旅立ちになられ
下っぱは、予めえっちらおっちらとヒウンタウンのアジトまで徒歩で移動済み
今頃ゲーチスの到着に合わせ進んでいることだろう
だが
「N様、どうするおつもりですか?」
「何がだい?カナタ」
アジトから出て一向に動きださない王子様…王様の背中はとうに見えない
「ゲーチス様は、もう出発なさいました。N様もカラクサに行かれるのでは?」
「カナタ、空を移動できるトモダチ居たよね」
俺の話を聞いているのか居ないのか…
語尾はあがっているものの、ほぼ断定で言い切った王子様に答える代わりに、ボールを投げる
焼林檎は地面から俺を見上げる…のではなく、空中から不思議そうに見下げている
昨日、久しぶりの休暇だったので、チャンピオンロード付近でバトルをしていたら、進化したのだ
「ところでN様、焼林檎と会ったことないですよね。しかも昨日進化したのですが、どうしてご存じで?」
まさか下っぱストーカーしてないだろうなと疑いの眼差しで見つめると、王子様は何の後ろめたさもなく
「ダークトリニティーに聞いたんだ」
とだけ言った
そこになんの答えもないのだが、王子様にとってはその一言で解決するのだろう
とりあえず、ダークトリニティー?が代理ストーカーをしていると推測していいのだろうか
「さいですか」
なんだか突っ込む気力もなくし、焼林檎に合図すると、地面に下りて乗りやすいように体を傾けてくれた
これは
「俺はぶらさがりフラグですよね」
「?」
ウルガモスの背中に二人も乗るのは鬼畜の極みと思うのだがどうだろう
☆☆
余談だが、カラクサには無事に着いたが、焼林檎に抱えられ文字通り宙ぶらりんで移動した俺は、危うく死ぬところだった
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