受難だよ、仕事人!

遊園地にこれた喜びからか、にこやかに過ぎていく家族

アイスクリーム片手にポケモンとアトラクションに向かう青年

みんな楽しそうだが、生憎俺は楽しくないっ

「はぁ、はぁ、はぁ…」

お化け屋敷の出口、心配顔のふぅすけを頭に、呆れ顔のオズにしがみ付きながら涙目の俺

それをなんだか面白そうに見下ろす2人

「狂助ビビりっ!すごい叫んでた」

「大丈夫でございますか、狂助様」

心配するような素振りで屈んでくれるクダリさんと、それを穏やかに見ているノボリさん

だがな…

「二人とも顔が笑ってますよこのやろー!!あんな不意討ちとか飛び出すとか嫌なんですって」

小さなポケモンにするみたいに顎の下から耳の後ろを撫でてきたクダリさんの手を払い、威嚇する

その隙に、ノボリさんに髪を撫でられ、その様子を見たふぅすけが笑う

なんか悔しい…

「では、次はジェットコースターでございましっ」

「出発進行ーっ」

髪を撫でていた手で首根っこを捕獲され、落ちかけたふぅすけをクダリさんが抱き締める

オズから引き剥がされ、歩かされている状況で見上げたノボリさんは、お化け屋敷入口で見たような顔

「あれ?あれ?」

『…頑張れ』

一声上げてボールに戻ったパートナーを恨めしく思いながら、首根っこを未だ離してくれない彼を見る

「あの、あのですねノボリさん、俺高いところも苦手なんですいやアーリズに乗ったりするのはいいんですけど信用できない高いところは苦手で」

「そうでございますか」

性格の悪そうな笑みのノボリさんの後ろで、クダリさんとふぅすけがきゃらきゃら笑っているのが聞こえる

「おれ、したで、まっていたらだめですか…?」

「ダメでございます。さぁジェットコースターまでひた走ってくださいまし。出発進行ーっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁ!!」

抵抗虚しく、ジェットコースターでベルトまで固定され、死を覚悟した昼過ぎ


☆☆☆
「狂助様、大丈夫でございますか?」

「はぁ、はぁ、乗りたくないって言ったのに…!!ひどいじゃないですかっ
もうサブウェイから出ない俺地下に住む」

「狂助、次、空中ブランコ乗ろう!」

「…!?」

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