男は顔じゃなく中身やんね!

☆あてんしょん
・破壊神が通るから読むことをオススメ致します
・ちょいグロ?が出ます



街や人々を守るために傷つき戦う彼は素敵だと思うのですがどうでしょう!異論はグシャッしますよ!

「きゃっはーー!敵に立ち向かうゾンビマンさん今日も素敵です!」

長期戦のすえに怪人の首をもぎ取り勝利を飾ったゾンビマンさんに思わず駆け寄ると

「…ナガレ、そのきゃっはーー!は何とかならないのか?」

と呆れたように返される

ゾンビマンさんに本気で呆れられる前に、興奮したときに叫ぶクセはそろそろ直したいなと内心呟く

最近漸く普通に話してくれるようになったんだし、嫌われたくないもの

今回だって、女はこーゆーの苦手だろうから離れてろと気を使ってくれたので観戦にまわっていたのだ…別にムカデの集合体みたいな怪人が怖かったわけではない。断じて。

彼が側にいると周りの状況などお構いなしに、サイボーグとなり血液の代わりに廻るオイルが沸騰しそうになって、どうにも感情を止められなくなってしまう

「すいません、嬉しくなっちゃって」

「…」

何故か少し目を逸らし黙り込んだゾンビマンさんをただ見上げていると、頭を撫でてくれた

まぁ別に良いがと言いつつ後頭部を掻いた彼は、少しだけ困ったような顔で眉を寄せていたが、ゆっくりと頬を弛めて笑う

あぁ、心臓があったなら破裂して死んでいたかも…サイボーグの自分に感謝だ

「何だかんだで許してくれるゾンビマンさんが好きです!」

離れてしまったゾンビマンさんの手を持ち上げて私の頭に乗せると、ちょっとだけ手を動かしてまた撫でてくれた

嬉しくなってにやける頬をそのままにしていると、そーいや…とゾンビマンさんが口を開く

「ナガレは、俺のどこがそんなに良いんだ」

「?」

唐突な質問に首を傾げながら見上げると、何とも言いづらい表情をしていた

困ったような、何か言いたそうな、モヤモヤしてますって表情

突然聞かれたことについていけず、彼の赤い目を見つめる

「好きだ好きだ言う割に、理由はないのか?」

ほんの少し不満そうに下がった声色と寄った眉根に不安になる…何か悪いことをしてしまっただろうか

先ほどの質問を思い返して改めて考えてみる

「んー、中身ですかね?」

「…?」

今度はゾンビマンさんが首を傾げる番だった

何かを考え込んでしまった彼の胸にそっと手を伸ばす

「えーい!」

掛け声とともに伸ばした手はグチャリと卑猥な音を立てて柔らかくも芯のある生暖かいモノを貫通し、目当てのものを手のひらに握り込んだ

突然のことに目を見開き吐血した彼によく見えるよう、ゆっくりと優しくそれを引き出す

「なっ、ナガレお前…」

「他人の心音って、何でこんなに落ち着くんでしょうね」

彼の脈打つままの心臓を優しく握る

力を少し加えれば生きてる証をぶちまけて弾けるんだろう…私にはすでに無いものだ

一定のリズムで彼の生を歌う、ただの肉塊にすぎない臓器がどうしてこんなに愛しいのか

どうせ再生するならこのまま持ち去ってしまおうかなんて考えが一瞬浮かんで消えた

「人の心臓をえぐり出して言うことか…?」

ゾンビマンさんは冷静に口元の血を拭ってため息を吐く

そっと彼の体内に心臓を戻すと、繊維や血管が絡み合い肉が盛り上がってすぐに包み込み傷跡を埋めていった

「私みたい機械じゃなくて、きちんと脈打つ心臓があって、なのに死なないんですもん」

それに、私を否定しないでくれますし怪人が出たらヒーロー同士なのに庇ってくれますし落ち込んでたら励ましてくれますし何度殺しても最後は笑って許してくれますし甘えたら頭なでてくれますしそれからそれから

「…もういい」

ゾンビマンさんから聞いてきたのに、目を逸らして口元を覆いながら遮られてしまった

「…私、うざかったですか?」

また嫌悪感や殺意の滲んだ瞳を向けられてしまうのだろうか…そう考えるだけで体が震え出しそうだった

縋るように見上げると、ゾンビマンさんはあーとかうーとか不思議な声を出して唸っていた

後頭部をまたガシガシと掻いて、私に手を伸ばしてくる

彼の掌が私の視界を覆ってピッタリと塞いだ

「…最初はあまりだったが」

今は嫌いじゃないぞ

そうほんの少し震えた声が聞こえたのは、私の夢ではないんだろうか…

目を覆う掌がやけに熱くて、触れている睫毛がとても恥ずかしかった




☆☆☆
男は中身→中身って言っても臓器ではry→まて、臓器もありか→ゾンビマンさんなら何しても死なないぞ→臓器引きずり出そうぜ(今ここ)

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