この先秘密

☆あてんしょん
・この先…と、付いてる奴の続きです。そちらから読むことをお勧めいたしますですよー



目覚まし時計の音で夢から覚めると、デンチュラがご飯の催促をしてきた

それを宥めながら、他の手持ちたちにも声をかけて起こす

カーテンを開けると、朝日が射し込んでくる…今日はきっといい天気!

着替えてから部屋をあとにする

キッチンに行くと、眠たそうに目を擦っていた妹がコーヒーを煎れながら

「クダリ兄さん、昨日はありがとう」

とお礼を言ってきた

でも全く見に覚えがなくて、首を傾げる

僕、何かしたっけ?

手持ちたちのポケモンフーズを準備しながら

「なにが?」

と聞き返してみる

いい匂いを漂わせるパンと煎れたてで湯気の出ているココアを僕の席に置きながら

「魘されてたとき、側にいてくれましたよね」

起こしてくれました。と少しはにかんでもう一度お礼を告げられる

すっごく可愛い!

「どーいたしまして」

と、笑顔で返すとお仕事いってきますねーとコーヒーを飲み干して鞄を手に取る

どうやらわざわざお礼を言うために、僕が起きるのを待ってたみたい

ひらりと手を振ると、妹も手を振って出て行った

それとほぼ同時に、ノボリが自室から出てくる

「ノボリはずるい」

挨拶もそこそこにそれだけ告げると、ノボリはいつもの顔のまま無言だった

面と向かって否定はしなかったけど、妹に言われたことに本当に身に覚えがない

だって僕、夜に妹の部屋に行ってない

だから妹を起こすことなんてできない。魘されてたのも知らなかった

「ノボリはすっごくずるい」

「………。」

ノボリが黙ってるのを良いことに、いつもの仏頂面に続ける

「僕のフリしてあの子の部屋にいったでしょ?」

妹の好意を知りながら答えを先伸ばすくせに、ノボリはずるい

よりにもよって僕のフリするのも、全部全部ずるい

「僕がノボリだったらよかったのに」

妹が煎れてくれたココアを飲みながら呟くと

「私がクダリだったら」

世間体に縛られず、彼女の想いに素直に答えられたのでしょうか…

「…知らない」

心配そうなデンチュラを撫でて、パンにかぶりつく

僕が妹の想い人だったならなんて、考えるのももう飽きた

いっぱい悩んで、さっさと答えを出してくれたらいいのに



☆☆☆
去年の9月のメモが出てきたので←
「この先」は熱が冷める前にやりたい。本当に

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