慰めた

最近、アーティ君が不機嫌です

どうやら、さんざん行きたがらずごねていた私が、保育園で大人気になったのが気に入らないらしい

守る宣言したのに、その相手が平気な面していたら腹立つわな…なんて空気を読めない私…

死にたいと思ったら転生してた…嗚呼

家までの帰路を無言でずんずん歩いていく彼の背中でさえ不機嫌だ

これはこれは気まずい

「アーティ君、アーティ君」

「ぬぅん。ナガレは黙ってて」

「怒ってる?」

「……」

黙秘ときたか。

泣き叫ばれたり癇癪起こされるのもイヤだが、黙りも中々キツイ

普段が大人しく穏やかににこにこしているだけに、見慣れない険しい顔が際立つ。美人ほど怒ると恐いっていうよね

普段怒らないアーティ君の怒ったときの対処法なんて、知らないしわからない。困った

「アーティ君、」

「ぬぅ、ナガレなんて知らない」

おやおや、とりつく島もない。

しかしムスッとしたまま顔を背ける仕草まで、不謹慎ながら可愛い

つい隠しきれず笑うと、ジト目で睨まれた

ごめんって

「アーティ君がお迎えに来てくれるの、私スゴく嬉しいし楽しみにしてるよ?」

「でも、ナガレは僕が居なくても楽しそうだった」

ちょっぴり潤んだ瞳に、心臓が大きく脈打つ

むくれてヤキモチ妬きました宣言しちゃってるのに、気がついてないのか

なんだこの子。超可愛い

「適当に話を合わせただけだよ。ホントに楽しいのはアーティ君といるときだけ」

「ホント?」

チラリとこちらを見た目がキラキラしていて、笑いながら頷くと、ギューッと腕に抱き込まれた

フワフワの髪が頬や首に当たってくすぐったい

身をよじると、逃げちゃだめ。と更に抑え込まれ、しばし道のど真ん中でモフモフされましたぉ



☆☆☆
ところでハハコモリ
いつまで隠れてニヤニヤしてるんだ

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