「やぁ善吉くん。気分はどうだい?」

軽い口調で話し掛けられる。少し前まではこうして話す機会なんて無いと思っていたのに。

「どうって言われも困りますね」

「困るって………君はめだかちゃんと対立したことについて何も感じていないとでもいうのかい?
いや、敢えて考え無いようにしてるというのが正解かな?それか、いずれ彼女とは決別すると決めていた。」

心を見透かされる。
どうしてこの人はこうも思っていることがわかるのか。

「めだかちゃんといずれ決別することは決めていました。だから、それを早めてくれたあんたには感謝してるが、めだかちゃんには何も思って無い。
答えはこれで良いですか?」

「模範解答だね。素晴らし過ぎて君でフラスコ計画を進めるのが怖いくらいだ。」

そんなことを言っているがどうせ進める以外の選択は無い。
俺はめだかちゃんに勝てるとはまだ思えないからこの人に従う他ない。


「………君は、めだかちゃんと決別すると言っていたが、後悔はしないのかい」

後悔。
そんな言葉は今は全く無い。
大体、この人が俺を敵対するように仕向けたのだ。今更過ぎる質問だと思う。

「俺は、あんたと言う協力者や俺を慕ってくれる人がいるから後悔なんて無いね」

「………そうか。僕には世界中の人は誰もがそこら辺のゴミと同じく平等でしか無いけど、君だけには幸せになって欲しいと願うよ。」


呟きは風に消える




神無月様リク
12/10
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