「雲仙先輩、この状況を説明して下さい。」



tea ceremony






俺、人吉善吉は疑問をぶつけたくなった原因の少年、雲仙冥利と二人でお茶を楽しんでいた。

「ケケケ、人吉ィ。
どうだ、呼子の茶は
俺のお気に入りなんだぜ」

「どうだと言われても美味しいです、以外に回答があると思えますか。」

「それなら良いじゃねーか
楽しくやろうぜ、新風紀委員。」

「大体それが間違えなんです。俺がいつ、風紀委員になったんですか。
俺は生徒会に所属しています。」

それだというのに、この人は何が目的なんだ。

と、睨みつけると彼はそれを全く気にせずに
目の前のティーカップを手に、流れる動作で紅茶を一口飲んだ後に

「これからは生徒会と風紀委員会の親睦を深める為に一人貸しあう事になった。
これには黒神も同意を示した。
で、風紀委員からは呼子、生徒会からは人吉を
交換委員として1ヶ月、
所属は元のままで活動してもらう事になったという訳だ。」


めだかちゃん、同意しないでくれよ・・・・・・


雲仙先輩は遠い目になっている俺を見て口元を緩ませながらまたカップを傾けた。

「ケケケ、俺はなぁ人吉ィ。
お前が気に入っているんだよ」

はぁ、何をいきなり

「異常な雲仙先輩が俺のような普通を気に入って下さり有難うございます。」

「感情が篭ってねーな。
まぁいいが、人吉ィ。
お前は普通じゃねーだろ」

「何を言っているんですか雲仙先輩。
俺は自他共に認め普通じゃないですか。」

「いや、お前は異常の中の異常だな。それも俺以上、いや黒神以上のな。」

ちっ、餓鬼は勘が良いのか

「そこまで分かっていながら何故、俺を気に入るんですか。」

それだけが頭に残った疑問だった。

「・・・・・・鈍いな。
まぁいい、人吉ィ。
お前が風紀委員の間は呼子の仕事をやってもらう。
明日からだ。拒否権はねぇ!準備をしとけよ!」

お茶をしてから始めて彼が顔を歪める。
その後は一気に早口で説明し、帰って行った。

なんだったんだ・・・・・・

と疑問しつつも明日からの風紀委員としての1ヶ月を予想し無意識に溜息がでる。

これから、普通に生きられるのだろうか



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