硬派臨也と軟派静雄








「ねぇ、シズちゃん聞いてるの?」

問い掛けてくる奴。
何を?と疑問を声に出さずに言う俺。
それでも意思を理解して言葉を続けるこいつ。

「シズちゃんは毎日毎日人をひっかえとっかえ、いい加減にしないと刺されるよ!」


刺される?俺は化け物なんだろう、だから刺されるくらいじゃ死なないことはお前が何より知ってるじゃないのか。


「はいはい、わかった。考えとく……」

「絶対わかってないでしょ。」

前科がある御蔭で随分と信用がない様子。しかし、俺は辞める筈がない。

確かに臨也も気持ち良いが臨也だけじゃ足りない。
もっともっと欲しい。
臨也は全人類を愛している。そんな臨也も好きだが、俺はもっと愛が欲しい。



だから……



そう思考した後に舌なめずりを一回。
彼の妖艶な姿に臨也は思わず見惚れてしまう。

見惚れて、彼を独占は出来ないのだと悟る。


「じゃ、俺は行く。またな、臨也。」


そうして彼は街を魅力していく。







9/27 執筆
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