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ナ「───んで、誰なんだってばよ!ねーちゃんは。」
改めて自己紹介って事で側にあった切り株に座る私達。───────────────────カカシは、まあどっかに居るかな。
『この度君達の班とか、紅班、アスマ班の副教官・副隊長になった空咲椿です。あれ、ガイ班もなのかな?…まぁ、いっか。』
─────うわ思いっきりアテになんねー、みたいな顔しやがって。
ナ「はいはーい!じゃあ何歳だってばよ?身長俺らと同じくらいだし。」
サク「ちょっと!レディーに対して何聞いてんのよ!」
『うーん…大雑把に言えば君達より上でカカシよりは下、かな。』
サク「あ、答えちゃうんですか。でもカカシ先生より下なのにさっきカカシ先生の事呼び捨てに…。」
カ「本当だよね、年上には敬意をはらわなきゃ。」
『どっから出てきた公然わいせつ男が。もっと人間として成長できたら"さん"付けしてあげるよ。』
ナ・サク「カカシ先生に上から目線…。」
『さて、君は何か質問ある?サスケ。』
ちょっと話し掛けたら睨まれました。そりゃもう速攻で。
サス「何故、俺を連れ戻した?何故イタチを負かす程に強い?」
──────ば、馬鹿だろ!お前らを連れ戻したのが私だって事は上忍しか知らないのに堂々と言わないで!
ナ「椿ねーちゃんがサスケを?」
サク「サスケくんを連れ戻したのって"紅椿"じゃ…てことは貴女が紅椿…?」
『説明面倒だな…。回答1、里に後が有望な人材が必要だから。回答2、私が紅椿だから。…これでいい?』
ナ「はいはーい!紅椿って何だってばよ!」
サク「アンタ知らないの!?」
『ま、その答えは自分で探してみてよ。今日はもう帰るから、じゃまた明日。』
切り株から立ち上がって服を整えれば取れかかっているボタンが目に入った。
─────家に帰って直さなきゃ、でもスーパーにも。嗚呼、面倒だな。
カ「今日はもう解散!帰っていーよ。」
幻聴だよ幻聴。解散だなんて。早く逃げなきゃ、じゃないと─────
カ「一緒にかーえろ、椿。」
いきなり目の前に現れたカカシの顔。心臓に悪っ。
『いや、ナンパは結構です。間に合ってるんで。』
カ「そんな冷たいこと言わないでよ。」
『…いい加減、私じゃなくて違う女の子にしたら?』
「いい加減、俺にしたら?…なーんてね。」
『ふざけるな。』
横腹に一発拳を入れればカカシが背中にもたれ掛かってくる。
カ「…ぃて。じゃあ昼飯奢るよ。」
『…じゃあ朝ご飯分も。』
カ「何お前、朝飯食ってないの?いま3時だよ、何時に起きたの?」
『うるさい。』
カ「はいはい、じゃあ行こうよ。早く歩いて。」
『お前、地面に落としてやろうか?』
──────人に寄りかかってる癖に、コイツ
ナ「何だってばよ、あの2人。」
サク「もしかしてカカシ先生って椿さんの事…。」
サス「………。」
私の想い人を知りながら側にいてくれるカカシ。彼の気持ちに答えられないのに、彼に縋る嫌な私。
やっぱり心の中で「ごめんなさい。」
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