02

部活が終わり、急いで着替え、「たこやき食べに行こ―!」と叫んどる金ちゃんを横目に部室を出た。待っていてくれた彼女の元に行くと、さっさとテニスコートを離れる。何でって、そりゃ、あいつらが邪魔しに来たら困るからや。

部活中ずっと気になっとったことを聞いた。・・・カッコよかったか、うん、よっしゃ!心の中でガッツポーズをする。部活中の俺を見てもっと好きになってもらおう作戦やったからな、これで効果なかったらショックすぎて俺泣いてまうわ。けど、よし、かっこよかったなら、俺のポイントがさらに上がったはず!ニヤけてくる口元は抑えようと頑張ったけど、全然意味がなかった。あー、あかん、どうしよ、めっちゃ嬉しいわ。

ふと、彼女の方を見ると、彼女は俺の方を見ていた。・・・なんやろ、あかん、めっちゃ可愛い。何も言わず見つめる彼女にうわーとなりながら、頭を落ち着かせる。・・・抱きしめたいなぁ、いや、あかんやろ、さすがに。いや、けど・・・。

コツンと手が当たる。
彼女の左手には何もなくて、俺の右手も空いとる。すかさず、彼女の手に俺の手を絡ませた。びっくりして、焦ってる彼女。・・かわええ、ほんまに好きやと思った。


早くほんまの彼女になって欲しい

俺の事ほんまに好きになって


引いている彼女の手に想いをこめて、更に強く握りしめた。


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