02

俺はなんとまぁ情けないとつくづく思う。

彼女の前では男らしくおりたいと思うんやけど、いいとこなんて一つも見せれんで、家でいつも反省会を1人でやっとる。ああ、あそこでああ言えばよかったとか、こうしたらよかったんちゃうやろかとか、廊下でユウジとかにからかわれても堂々としてたらええのに、なんであそこで照れたんやとか、一日の俺の対応について反省や。それやのに、日々変わらず慣れへん。俺のアホ。そんな時、ちらりと彼女を見ると、田内さんはなんか楽しそうに笑ってる。ああ、恥ずかしい。けど、そんな彼女の笑顔を見れたっていうのは、結果オーライってところか。

心配しとった嫌がらせって言うのは今のところなくて、そこはええ感じ。野郎どものからかいは置いといて、今のところは順調に距離を縮めていけていると思う。男らしいところはあんまり見せれてへんやろけど、彼女の笑顔も少しずつ増えてきとるから、初めのまったく話したことのなかった状況からするとめっちゃ進歩したと思う。このまま距離を順調に縮めて、男らしいところも見せて、俺のこと好きになってもらう。焦らず、ゆっくりと俺のペースで。・・・と頭で思っとっても、心のどこかではどうしたら早く好きになってもらえるんやろとか感じる時もある。だって、まだ手しか繋いだことないねんで。4日しか経ってないのに何いうてんねんって?ん〜、せやかて、なぁ?好きな子にもっと触りたいって思うやん?一緒におったら、めっちゃ抱きしめたいし、頬っぺとか触りたいし、キスしたいし、その、・・・なぁ?厭らしいとか言うなや。俺やってそこらへんにおる男と同じやねん。そういうこと考えるわ。せやけど、そんなこと考えとるとか知られたくないからできるだけ紳士に悟られない様に頑張っとるわけや。

まあ、話がそれたけど、とりあえず田内さんに俺が男であることを認めてもらわなな。男前で、頼りになって、優しくて、田内さんが好きな男。・・・うわ、アカン、顔が二ヤけた。田内さんから俺にくっついてきて、好きやぁいうてくるとこ想像してもうた。田内さんからとか、めっちゃたまらんやんか。・・・はよう、イチャイチャしたいなぁ。



「はぁ・・・」



1人でパンイチで起きる朝はちょっとつらいなぁ。


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