アヤ達がモンハンやる話2
※拍手お礼小説
名前変換なし






「みなさーん!こんにちは〜!コーディネーターのアヤでーす」

「同じく、皆さんこんにちは。ルビーです」

「同じく。ヒカリです」



なんて号令すると画面にダッーーーーと続々と一般コメントが滝のように流れてくる。

小さく3分割されているこの画面。アヤとルビー、ヒカリがそれぞれ3分割に画面に収まっており、大きな残ったスペースにはゲーム画面が映し出されている。


そう、彼ら得意のモン○ンである。(約一名はド下手である)


今はもうこの時代になくてはならないポケチューブなるもので、ゲーム実況をライブで初めて配信しているのだが……。事の発端は1週間前に遡る。

ポケモンコンテスト会の御三家と言ったらまずこの3人のコーディネーターの名前が上がるだろう。アヤとルビーとヒカリだ。まだまだ若造のこの3人はこれでも、コンテストに出ると勝率はなんと90%以上の倍率を叩き出している。
そしてグランドフェスティバルに出場すると大体が準決勝まで駆け足で登ってきて
はルビーとヒカリが悪態をつきながら喧嘩をして、アヤがそれに挟まれて二人を眺める。それの繰り返しである。

この少女2人と少年1人、だいたい3人で一緒にいることが多い。

そう。仲がいいのだ。


この前のコンテスト特集で今話題のコーディネーター達にインタビューをする為に、これまた3人一緒にポケチューブスタジオに招かれた。
このスタジオではポケチューブ、そしてラジオ塔を経由してラジオで全国放送されている。

コンテストの事やポケモン育成、訓練方法、普段どんな食事をしているのか、舞台に上がる時に着ている服はどこで買うのかなど。そんな事を聞かれながら質問に黙々と答えていた。(ルビーやヒカリが回答している時はお互い悪態を着いているのに、アヤが喋る番になると何故かルビーとヒカリは怖いくらいに沈黙し全神経を尖らせて真剣に話を聞いているがそれは何故なのか)



「それにしても3人とも本当に仲が宜しいんですね〜!」

「えっそう見えます?」

「見えます見えます!羨ましいですよ〜!」

「そ、そうですか…ボクも、この2人には本当に昔から良くして貰ってて…第三者からでもそう見えるんですね、嬉しいです。えへへ……」

「(ヴィーナス……神棚に飾りたい…)」

「(女神……結婚したい…)」



仲良い、と言われて満更でもなさそうなアヤは照れたように頬を染めて嬉しそうに笑っている。

そんなマイナスイオンを両隣の二人は直に受けて真顔で各々の感想を心で呟く。この2人、思ってる事と表情が全く一致していないのだが、それを含めて殆どが似た者同士なのである。性格は真逆そうに見えて実はそんなことはない。そう、類は友を呼ぶとは正しくこの二人だ。



「アヤさんはお休みの日、何をしているんですか?」

「えーと、ポケモン達のコンディションチェックもそうなんですけど…買い物とかですかね…」

「買い物ですか。いいですね〜最近何を買われたんですか?」

「最近ですか?えっと、確かバイオハ○ードですかね……」

「え?バイオハ○ード?」

「最近新作のヴィ○ッジが発売されて……もう寝不足で…」



それを金切りにコーディネーター組3人の怒涛のゲームトークが始まった。



「あ、俺2からやってましたよ」

「私は4からですね。バ○オはシリーズ多いから時系列を追うのが大変で…」

「あ、二人ともおバ○オやってたんだね!ん〜…ボクは結構つい最近の6から……いやぁ…昔の映像とかはチマチマ見てたんだけど、6から群を抜いて更に気持ち悪くなってて…」

「確かに。映像も綺麗になってますから余計に」

「クリスはゴリラだし」

「ええ。あれは人間じゃない」

「いつの間にかゴリスに改名されてるし」

「熱狂的なファンのおかげかな」

「人間じゃないと言えばあのゾイのお爺さんも人間じゃなかったなぁ…」

「あ〜アンパンチでゾンビぶっ飛ばしてたやつ!確かにあれも人間じゃなかったよね〜!」

「でもやっぱりゴリラには勝てませんよね」

「ね〜!ラージャンと同等の強さじゃない?」

「大団長ですね。彼も凄かった。あんな軽装でラービームを素手で受け止めるんですから」

「来ぉい!大しぜーーん!!!って叫んでたよね」

「ゴリスの生まれ変わり」

「いや、ラージャンの生まれ変わりがゴリス」

「え?じゃあ大団長は…」

「「ラージャンの皮を被ったゴリラ」」

「これじゃあ世界の果てで一乙も無理もないかぁ……」


こーじゃないあーじゃないうんぬんかんぬん。

始まってしまった3人の怒涛のゲームトークにパーソナリティと一部のリスナーは置いてけぼりをされてしまったのだった。

パーソナリティは思った。あ、この三人、ゲーマーだ……と。

因みに話がわかる視聴者達やリスナー達には大ウケしたし、このラジオを聞いていた各地方のチャンピオン達、某兄や某恋人は不覚ながらも笑ってしまったという。


そんなこんなで。



「モ○ハン生配信はじめまーーーす!!!」

「「おー」」



そして凄まじい速さで流れるコメント達。

1週間前の放送で反響を呼んだこのコーディネーター達の会話は流れに流れて最近の話題1位にランクインした。


待ってました!!
やってくれると思ってずっと待ってた
うおおおおおお豪華メンバーだー!!
ヒカリちゃんの私服…え?
しかも初動モ○ハンwww
イケメンがすぎるぞこの少年
マルチしてくれないかなぁ
まって、ヒカリ氏の服ww
アヤさーんこんにちはー



「はいはい、こんにちはー短いけど見てってね!」
「ヒカリ……その服何……」

「神T」



ヒカリは無表情に答えた。

さて、そんなこんなでモ○ハンプレイ開始するが早くも5分足らずで2乙していた。




「ね"ぇ!?なんでこっちばっかり追いかけて来るの!?おぃ"かけてくるの"ォッッ!!?」

「怒ってるからでは!?」

「あっあぁっ、やっ、ィヤッッーーー!!!!」



【アヤが力尽きました】



「アヤさん、そっからもう動かないでください。この猿私が駆逐します」

「また凄い死に方を……」

「いきなりラージャンはアヤさんにはキツすぎたか…あともう叫ばないで貰っていいですか?」

「アヤさん今のはヤバいですって」



ライトボウガンで応戦するルビーとヒカリ。

狩猟笛は即キャンプ送りにされた。



www早www
おいwww喘ぐなww
センシティブ!!センシティブ!!
5分で2乙ww
こりゃもう才能無さすぎ
喘いでたww
素晴らしいwww
キャンパーしろ!キャンパー!
もう戻ってくんなwww
キャンプで肉焼いてなさいwww
死に方が神
勃った
ラービーム突き破って来たww
今のトコ切り抜こう
興奮したwww
そもそも死ぬまで追いかけ回されてるってww
ヒカリとルビーガン無視かよ
コイツオスのラージャンよ(はぁと)
メスのラージャンかと思われてるんじゃ?
だから死ぬまで追い回されてるのか
繁殖相手か



「オイッ!ヤメナサイ!!誰ェッ!?そんな物騒な事言うヤツは!?」

「やっべ、コメント追ってたら拘束された。ヒカリ、閃光弾は…」

「私の閃光弾と粉塵はアヤさんの為に使うって決めてるから」

「ちょっ…はァ!?おまっ」

「コメント追って捕まってるヤツにくれてやる閃光弾はない。恥を知れ」

「な"ろォ……まあいいか、ど根性で1回は耐えr」



【襲撃 奇しき赫耀のバルファルク】



「「「あ」」」


チュドーーンッッ!!!



【ルビーが力尽きました】

【報酬金が0zになりました。拠点へ戻ります】



「ちょおお"おおおお"お"お!!!??」

「恥を知れ」

「今のは仕方なく無い!?」

「ご、ごめんルビー君…ボクが2乙しなければ」

「アヤさんはなーんにも悪くないですよ。悪いのはこの女ですから。コイツですコイツ。諸悪の根源」

「愚か者が、恥を知れ」

「うるせぇよ女版ラージャン」

「ストップ、喧嘩ストップ。喧嘩ヨクナイ」



www草ww
www
バルファルクのタイミングww
襲撃されたww
だいしゅきホールド(はぁと)→襲撃
閃光弾と粉塵はアヤさんの為のもの
喧嘩、ヨクナイ
恥を知れwww
アヤ氏挟まれ
絶対苦労してるわこの子
お前にくれてやる閃光弾はない。
恥を知れ
愚か者www
恥ww
諸悪の根源ww
女版ラージャンwww
ヒカラージャン
ヒカラー??
ヒカラーwww
www
www
ww
草ァww


コメントは大草原だが大いに盛り上がっている。

拠点に戻ってきたアヤ達3人は今日のシメに、と最後に野良マルチを開催することにした。



野良マルチ!!
待ってましたー!!
お前ら!ヒカリ氏の流れ弾には気をつけろ!
でも倍率高いだろうなぁ…
入りたいなぁ
スタンバってます皆の者!閃光弾と粉塵は調合分も用意しろ!!
www
もち
抜かりなく
絶対死なせないマン
絶対死なさず生きて帰ってみせる
アヤさんお守り隊
広域化フル活用するわ
陽動もつけておこう



「ねぇ!?なんかボクお守りされてない!?完璧にお荷物扱いされてない!?」

「……残念ながら」

「……受け入れるしか」

「と、とりあえず……今日はあと3回くらいやって、終わりにしようか…。あ!また今度は野良マルチ専門で配信するから良ければ遊びに来てね」

「その時はみんなが入り易いように俺達一人づつ参加した方がいいかも知れませんね。結構見てくれてる人多いし……まさかこんなに集まるなんて思わなかったな…」


「確かにそうね。ルールを作った方がいいかも知れない。アヤさん、次配信するまでにルール考えといてください」

「あっ、うん!………よし、じゃあ。あと3回ね!一狩り!行こうぜー!」




野良マルチ1回目

【メインターゲットを達成しました】

野良マルチ2回目

【メインターゲットを達成しました】



おお!順調ー!
周りの助けもあって一乙を阻止してるww
お疲れ様ー
今回は助っ人が良い働きだった
アヤさん逃げまくってたけど
乙らないよりマシじゃん?
ルビー君とヒカリちゃん貶し合いながらやるのはもう通常
粉塵チームの怒涛の粉塵散らしwww
ラスト!
次こそは!
入りてぇええええ
神よおおおおお
連打連打連打!



と。ここまではマルチ会、とても順調だったのだが。



「最後ラージャンまた行こうよ!」

「さっきのリベンジですね。どうせならこっちの激昂の方行きませんか?」

「最後には相応しいね〜!そうしようそうしよう」

「激昂ヒカラーですね。腕がなりますね〜」

「そのSwitch半分に割ってやろうか」

「やめろよ!??」

「最後誰が来るかな〜?」



【Pikaがクエストに参加しました】



コントローラーを持ったままアヤの顔が途端にスン…、と真顔になった。



「さて、最後ですよ。頑張りましょう」



そして狩猟開始から3分後。



「ちょっ…早い早い早い!!?何この人!?何この太刀の人!?」

「んー…歴戦の猛者の匂いがしますね」

「(……あっー…)」



新しく入ってきたこのユーザー。

職業は太刀使いなのだが、それが恐ろしく強い。そりゃあ鬼のように上手い。
狩猟開始から一目散にラージャンの元へ向かい手馴れたようにバフを自身にかけて手馴れたように一撃を入れている。

しかも殆どダウンを取っているか、攻撃されても見切りカウンターで全て対処している。アカン。上手すぎた。

ラージャンのアイコンに瀕死マークが早くも付いた。




すげぇ!!?
上手い!w
やっばwww
誰だコイツ?配信者?シロ?
あれ?こいつ?
プロゲーマーか?
鬼攻めwww
pika?
やめたげてよぉ!!
私のヒカラー!
激昂ヒカラーが……
まってpikaってさ
オレのヒカラーが…
ヒカラー勢ww
この人太刀プロの人じゃね?
え??
プロ?
pika!
ほんとだ!太刀TAの人だ!!
ww
最後の狩猟に大物きたww
www
プロハンww
モノホンww



「はぁ!?太刀TA!?」

【メインターゲットを達成しました】



そしてものの3分で狩猟達成してしまった。



「ふあー…やっぱりプロハンは違うなぁ…」



華麗な太刀捌き。見事である。
ルビーはしみじみ呟いているが画面からバーン!っと音が聞こえた。

え?なんぞ?とよく画面を見るとアヤが後ろを振り向いてビビっていた。

そこには見知った顔の男がSwitchを持って部屋に押し入っていた。

今や世間で話題のレッドだった。

そして突然現れたレッドにコメントがまた偉いことになっている。
もう高速で流れてるからなんて書いてあるのか読み込めない。
早い。早すぎる。



「あー!レッド!今参加してたでしょ!?ダメじゃん野良マルチなんだから!」

「野良だろ?わざわざ配信画面のパスワードから入力して参加したんだが」

「いやいやいや…!でも一応一般の人向けに…」

「そんなこと言ってなかっただろ。それよりもう飯できたぞ、冷めないうちに食え」


「え、ちょっと、何を…」



レッドは臆することなく配信中のカメラに近寄り、ルビーとヒカリに物申した。



「お前らももう時間も遅い。早く寝ろ」

「ママかよ」

「お前の母親になったつもりはないヒカラー」

「あん?」

「はいはいはい、ヒカリも落ち着いて。……さて、では終了しましょうか。では、またの配信でお会いしましょう」

「………お前らも早く寝ろよ」



そうしてレッドは配信を強制的に切った。





えええええ!?
え!?うそ!?
ギャーーーーー!!!!
うおおおおおお
バトルマスターじゃん!!
キャァァァア
レッド様ーーー!!
素敵!!イケメン!!顔面最強!
えっ!?
マッ!?
あれ?同棲してんの?
破壊力顔面
ママかよwww
オカンww
イケボ
同棲…?
え?噂は何となく…
pika
バトルマスターはモンハンやるのか…
pika太刀TA=バトルマスター
pika=ピカチュウ
なる程理解した
悪魔の強さww
バトルマスターはプロハンww
太刀プロ
本物のプロww
プロハンは飯も作れる
太刀プロはオカン




【本日の配信は終了しました】






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