糖分少女




◇砂糖をご飯にぶっかけて食べる我らが主人公、少女



「良いですか、手持ちの皆さん。糖はね、全人類という人類の生きる希望、力の源、命の核、いわゆる糖がなければ人類やっていけないのだよ。糖がなければ人類は全滅だよ?かつてのアウストラルピテクスも糖を食べ、ホモサピエンスも糖を食し糖と生き、糖と毎日の日常を送って来たのだよ。あれだよ?織田信長だって糖を全身に塗りたくる勢いで砂糖浸けになってあらゆるものに砂糖ぶっかけて食べてたからねきっと。だからあんな天下統一しちゃったんだよ?鳴かぬなら殺してしまえってね、言う謂わば糖食さねば命がないぞって。バロン閣下も糖があったからランナウェイしたんだよわかる?そんな人類から糖を無くすなんてハイウェーイしたスキーでの山頂から落下するもんだよ。死んだも同然じゃないか。いいかーい砂糖はね、何にでもマッチしてどんな食材でもその味を殺さず生かすラッキーパーソンなんだよ!アイテムなのわかる!?それに何か!このボクから砂糖取ったら何が残るってのさ何も残んないよねぇぇぇ!!別にトップコーディネーターとか蒼凰とか名称は別に残ったってなんとも嬉しくないんだよ!!それに蒼凰ってなんだよ名前の由来とか絶対寄せ集めだ
ろーがァァァ!!ボクだってね!ボクだってね!麦わらとか雷帝とか白夜叉とか蒼い雷槍とか分かりやすく自分の異名が欲しーんだよ!!皆砂糖とかオプションなくても充分に人気取れるんだよだってキャラ濃いもの!砂糖あれば少女という人物は少女で成り立ってられるのだからボクは砂糖なきゃ生きていけない自信がある!いいかーお前らー例え白衣のチャイナお兄さんに糖尿病予備軍とやらと宣告されても何も恐くないわ!そんなんで一々怯えてる奴は馬鹿だ!ハッキリ言おう、砂糖のクズであると!そんなんはクリームケーキの糖になる価値すらないわ!!最近は黒砂糖とか出てるらしいけど砂糖は砂糖でも白砂糖しかボクは認めない!認めないぞそんな不謹慎な砂糖は!糖の王様はな、白砂糖で充分なんだよ!!お前ら人類日本人初期化して生き物が食すのはなんだ!?そうだボクらが食べたいのは、食べるべきものは黒砂糖でもブドウ糖でもなんでもない!食べたいのは砂糖だろがァアアアアアッッ!!!」

「うっせェェェェ静かにできねぇのかテメェはぁあああああ!!!!!」



バコォォォオン!!!



「ブヘェエェェッ!!!!!」

「うっせぇんだよテメェはァァァ!!砂糖と力説する暇があんなら血糖値下げろ愚妹がッ!!」

「…………少女、流石にこれはちょっと俺でも考えものだ」

「ガハッ!ゴホッ!ちょ、何すんのユイ兄…!それにレ、レッドまで…!レッドまでそんな事言うの!?ボクから砂糖取ったら一体何が残ると言うんだ!身ぐるみ剥がされたホームレスとすっぽんぽんの暴れん坊将軍だよ!ヘアピンが無い少女は少女さんじゃありませんって言われてるようなもんなんだよ一大事なの!」

「身ぐるみ剥いでもすっぽんぽんでも俺からしてみればどっちにしろどちらも美味しいが」

「違う!今そんな事言われても赤面も羞恥心も生まれないんだよだってボクの一大事だものォォォ!!」

「………おい小僧、それ以上のトークは慎め俺の目と鼻と耳が届かない所でやりやが………オィィィィィ愚妹テメッ、その砂糖がけライスはどこから出したァァァァッッ!!!」

「少女さん特性山盛り砂糖がけスパイラル。もうすぐクリスマス近いから砂糖菓子サンタさんとオドシシ付き。これを食べれば…糖尿病なんて吹っ飛ぶぅぅぅ!!」

「ッおい待て、やめろ少女…!吹っ飛ぶのは糖尿病じゃない、お前の命だ!」

「やめろォォォ!これ以上罪を犯すんじゃねぇ!誰が悲しむかってそんなの母さんと親父に決まってんだろぉおおお馬鹿やめろオオオオオオ!!!」



糖分少女

救えない甘党少女になっていた



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