潰れた×握力×90越え
レッドさんを家に置いて早三日。そう三日だ。たかが三日一緒に居ただけでここまで性格が非常にわかりやすい人は生まれて初めてだ。

レッドさんの性格は手に取るようにわかる……いや違う、本当は何考えてるかわからない。でも性格はもう熟知した。けれど考えがわからない。そう、わからない。



「……………レッドさん、貴方何やって、」

「筋トレ」

「病人、のはずでは…」

「治った。病人でも関係ない」

「(わかんない!!)」



ベッドから出るな、という言い付けは守ってくれているらしい。けれどベッドからは出ない代わりにリハビリとして握力を鍛えるやつ(名前知らん)を与えたら黙々と握り続けていて。マヒしている筈なのに握るその度にメシメシいって壊れそうになった(信じられない)

そして今何故か与えた覚えは無いダンベルを束に持って鍛えているではないか。ななな何キロだよそれ…!!



「あぁ駄目だ気にしちゃいけない気に始めたら永遠に謎なとこにも疑問を抱いてしまうし気にしてはいけない。だってこの人は不可能を可能にする人だしあり得ないなんて事はあり得ないし非常識が常識だし気にしちゃ駄目だ!!」

「………大丈夫か?」

「その言葉そっくり貴方にお返ししますよ」



何て奇妙な光景なんだろう。今のボク達は。

自分の肩に乗ったピカチュウがチャア、と鳴いた。あぁそうだった。林檎を持って来たんだった。危うくレッドさんに話し掛けた本来の目的を忘れそうになり、かなり重いであろう鉄の塊を上下運動している目の前の人に真っ赤になった実に美味しそうな林檎を見せる。

レッドさんの目がそれを捕らえた。



「食べます?」

「…………貰う」

「あ、じゃあちょっと切ってきますね」

「いや、いい。そのまま食べる」

「そうですか?じゃあ、」



はい、と投げ渡した林檎。

何故今日に限って食べ物を投げたのかわからない。只気分、ノリで投げた林檎。今思えば罰当たりだな、なんて思ってあちゃーとか後悔したがそんな思考は一気になくなった。



ベキャッ!!



「…………うん?」



投げ渡された林檎を見てダンベルを横に置いたレッドさんが林檎を掴んだその瞬間、破裂した。否、違う握り潰された。
その時また何故か変な勢いで投げ渡した二個目の林檎も握り潰されたってあれぇえええ…!!?



「はっ…な、えええええ!!!??」

「……おかしいな。やけに柔らかくないか、林檎」

「固いよ!!?充分に固いよ通常の固さだからね!おかしいのは貴方の握力でしょぉおお!?」

「いや、でも普通に握ったら普通に潰r」

「ヘイレッドさん!」



ベキャッ!!



「キャアアアア林檎ぉおおお!!!」

「…………煩い少女」

「あんたが原因でしょちょっと何その握力!!?」

「ダンベル握ってたから」

「握るものじゃないよねそれって持ち上げるものだよね!?」

「そうか」

「お願いだから言葉のキャッチボールしましょう!?」



潰れた×握力


(レッドさん握力はいくつ…)(…9じy)(嘘だ!!)




相互記念に紫苑様へ!
うわぁぁあお待たせしましたー!いや、待たせてしまったわりに何だこの文章!グダグタですいませんっ…!リクはリハビリ滞在中レッドさんという事で書かせて頂きました。こんなもので良かったのかとびくびくしております…(土下座)

レッドさんの握力の件についてを話題にしてみたのですが…9じゅうナンタラはありえませんね!(え…)平均男子は55〜60と聞いたので超人は倍にしてみましたすいません無理しましたごめんなさい!でもレッドさんなら100越えも有りだと思います(ねぇよ)

では、こんなもので宜しければお持ち帰り下さい!相互ありがとうございました!



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