指を鉤にして中を探ると大きな声を上げて。


「やだ、義丸……や、あたし……」

「いやじゃないくせに」

「や……なの……、やだ、あたし、もっと……」

「もっと?」

「義丸が、欲しい……」


涙目で、私の体を抱き寄せて、少し震えてるみたいだ。


「ずっと、ずっと、義丸が好きで好きで……」

「うん」

「でも、怖くて……言えなくて」


髪を撫でて、清香の気持ちに寄り添うつもりで額にキスをした。
今まで辛かったんだろうと思うと、さっき自分の苛立ちをぶつけてしまった事にまたすまなく思った。


「清香が好きだよ」

「あたしも、好き……声も、匂いも」


ゆっくりと彼女の中に己を沈めて、目を閉じた。

清香が喘いで私の喉からも低く呻き声が漏れる。潤んだ肉の壁の感触に頭の中が蕩けて、クラクラする。

何度も何度も私の名前を呼んでくれて、好きだって泣いてくれて、最後に


「いなくならないで……」


そう言いながら清香がイった。


「いなくならないよ」

「義丸の足音が聞こえないと、あたし、何にもないの」



真っ暗闇にひとり取り残される清香を想像して、胸が締め付けられた。
例えば私が清香にふられるより孤独感は比べ物にはならないだろう。


「いなくならないよ」


念を押すようにもう一度同じ事を囁いた。









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