「この着物、かわいい。着たまましていい?」
「ほんと?隣のおばちゃんの若い頃のだってくれたの。どんな柄かわからないから不安だったんだけど、よかった」
「んー、やっぱり脱がそう……」
隣のおばちゃんの顔を思い出して、腰紐を解いた。
清香はいつも「見えないからあたしには関係ない」なんて見た目に無頓着なふりをしていたのに、本当は誰よりも気にしていたんだ。
きれいだって、かわいいって言ってあげなきゃわからない。そんな事にも気付かなかったなんて。
「清香の乳首、もう勃ってる」
乳房の中に埋もれさせるように押し潰すと、清香の体にピンと力が入ったのがわかった。色っぽく開いた唇からは声が漏れる。
「ピンクでかわいくて、感度も良くて、やらしいよね」
「ん……や、言わないでよ」
「言わなきゃわからないでしょ?清香は」
「わからなくていい……っ」
真っ赤な顔を両手で覆って清香が恥ずかしがる。それもかわいくて耳元でそう伝えた。わざと息をたっぷり含んだ声で。
「義丸、やらしい……」
「やらしいのは清香だってば。さっきから、ちょっと触るだけでビクビクしてる」
「ん、いや……」
耳に唇が触れただけでも、髪を撫でただけでも、ぴくんと眉をひそめて息を漏らす。
唾液をわざと分泌させた口の中に清香の指を含んで舐めた。
華奢な指先に舌を絡めながら太ももを撫でる。
わざと中心から遠い所から愛撫して清香をじらしていると、着物にしがみついてきて体をすり寄せてきた。
「ね、今すごいエッチな顔してるのわかる?今すぐ入れて激しくしてって顔してる」
「やだ……ってば、あ……」
「やだやだって、本当はもう濡れてるくせに」
「知らな……」
「確かめてあげるね」
「や……っ!」
やだ、って言うから伸ばしかけた手を止めた。さっきみたいにちゃんとしてって言わせたくて。
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