怒ったからか、今日はキスはしてこなかった。襟を左右に開いて勢いよく乳首に吸い付いてくる。あんまり強く吸うからチュッとかちゅぱって音が聞こえて、恥ずかしくなった。


「音、立てないで……」

「ん……なんで」

「白目くん、隣にいるのに」

「いいだろ、見られたって」

「よくないです!」


そう言ったらフンッと短いため息をついてベろっと舌を伸ばす。舌の先だけで、すでに尖った乳首の先をチロチロと舐め出した。

凄腕さんの舌が動いてるのを見てると、ドキドキする。縦に、横に、いろんな方向に舌で弄ばれるあたしの乳首。どんどん固くなって、どんどん気持ちよくなってきちゃう。


「あ……ん、くっ……はぁ……っ」

「お前こそ、あいつを起こす気じゃないか」


意地悪を言いながら喘ぎ声の漏れるあたしの唇を指二本で撫でる。力の抜けた唇をなぞられるのはゾクゾクして、また声が大きくなる。


「ち、が……あぁ……っ!」

「清香の唇ってエロいよなぁ……」


あたしの顔を覗きこんでじっと唇を見るから、キスされるのかと思ったら腰紐を解きだし、アレを取り出す。


「舐めて。その唇も使ってしゃぶれよ」


この人に逆らっていい事なんかないってわかってるから言われた通りにした。立ち上がった凄腕さんの前にひざまずいて、唇で挟みこむようにしながら舌を動かして手でしごく。

男の人独特の匂いと自分の唾液の匂いが混ざって、動物的な匂いが鼻先をくすぐる。


「ん……」


見上げると快感に目を閉じる凄腕さんの顔が見えた。眉間に皺を寄せて……それはいつもなんだけど、こういう時だからか色っぽく見える。

下から見上げててもやっぱり整った、凛々しい印象は変わらなくて思わず見とれた。

おちんちん咥えられてる顔に魅入っちゃうなんて、あたしってば変態みたいだと思うのだけれど、やっぱりすごくドキドキする。


凄腕さんの両手があたしの頭を掴んで、体がびくんってなったのはこういう時に髪に触れられるのが好きだから。

キスの時もそうだし、男の人の指が髪の間に入ってくるのが好き。掴まれて押さえられるのも気持ちがいい。

そうして今度はあたしが目を閉じた。









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