帝人と臨也01

不思議な子だ、と、思う。
怖がったかと思ったら懐いてきて、嫌悪の色を見せても次の瞬間幸せそうに笑う。そして一番不可解なのが。
「また、来たの」
「はい。臨也さんに会いに」
「よく飽きないねぇ…」
「飽きるわけありませんよ」
だって僕はいつだってあなたに会いたいんですから。
にこり、笑う顔が恐ろしいと感じた。
先の読めない笑顔だ。ある子供は俺の笑顔をそう評したらしいが、自分の親友こそそうではないか。今度言ってやろう。
「何を考えてるんですか?」
「君のことだよ」
「やだなぁ。嘘が下手な人ですね」
さらりと頬を撫でられれば悪寒が走り鳥肌が立つ。
人に触られることが嫌いだ。たとえば街中、すれ違いざま見知らぬ男と手が接触。それだけで俺は吐き気を催す。人間を愛していながらそれだけは克服できないが、今はその体質に感謝する。この生理的現象が自分を守っていてくれるのだから。
「からだは正直ですね…僕に触れられるのはいやですか?」
「そんなことはないよ」
「ほら、また嘘を吐く。僕にはわかるのに」
臨也さんのことなら何でもわかるんです、と、平然とした顔で言うこの子供を押しのけて逃げてしまいたい。
そう思って四肢を動かしてみるのだが、冷たく光る手足の枷が重苦しく音をたてるだけだった。
子供の笑顔が、ほらまた、歪んでいく。




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100425
帝臨が好きなんだ。臨帝静に行き詰まったので息抜きに。接触嫌悪症みたいなのに我が家の臨也はなってます。逆に帝人様はスキンシップ魔だったり。










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