朝、いつもの時間に私は目が覚めた。
冬となれば布団から出た温度差は、相変わらず慣れない寒さだった。
私は嫌々ながらも学校に遅刻しますまいとベッドから立ち上がり、冷んやりした部屋と廊下を歩き、リビングへと向かう。
既に両親は仕事に行っていたので、私一人寂しく朝食の支度をする。
焦がさない程度に焼きあがった食パンと、冷蔵庫にあったヨーグルトと牛乳を用意し、静かに食する。
ゆっくりと朝食を済ますと、次は洗面所で洗顔と歯磨きを済ます。そして寝巻きから制服に着替え、髪を整える。
ちょうど家を出る時間となり、マフラーを巻いてカバンを持ち、誰も居ないのにいってきますと一言言ってからドアを開ける。

「…待った?」
「いいや、今来たとこ」
「そっ。行こっか」

家の前には、私の幼馴染みが居た。
寒い冬でも、彼と手を繋げば暖かいものだ。



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