3:30

銀ちゃんと喧嘩して何も持たずに万事屋を飛び出した



3:45

身一つで歌舞伎町をフラフラと徘徊していたら公園に行き着いた
ベンチに座ろうとしたら長谷川さんがいた



「すいませんコーヒー奢ってもらっちゃって」

「アハハ、オジサンだって缶コーヒー奢るくらいは出来るんだよ。それに元気ない女の子放っとくわけにもいかねぇだろ」

「マダオさん……(マジでダンディーなおじさま)」

「銀さんとなんかあったのか?」

「……喧嘩しちゃったんです…」

「喧嘩ねぇ〜…俺もハツとよくやったよ」

「その後ハツさんとはどうなんですか?」

「どうもこうも相変わらず無職の俺にハツを迎えに行く資格はねぇよ」



アハハと苦笑いする長谷川の携帯が鳴った
暫くして長谷川さんが大きな声で有り難うございます!と言いながら何度もお辞儀していたのでどうしたのかと訊くと仕事が決まって今すぐ来て欲しいらしい



「よかったですね!その仕事が成功すればハツさんも迎えに行けますね!」

「あぁ!有り難う!」

「あ!早く行かなきゃクビになっちゃいますよ!」

「いや、でもまだ話…」

「私なら大丈夫です!ちょっと頭冷やしたら万事屋に帰りますから気にせず行って下さい」

「…ッすまねぇ!」



今度かならず飯奢るから!と言って長谷川さんは行ってしまった
長谷川さんの仕事成功を願う



4:25

頭冷やしたら帰るとか言ったけどまだ若干腹が立っているし啖呵を切って飛び出してきたので帰りにくい
ベンチから動く気になれずボー…っと座っていたら珍しく真面目に町を巡回してる沖田さんと土方さんに絡まれた



「お前こんな所で何やってんだ?万事屋は一緒じゃねぇのかよ」

「…銀ちゃんと私がいつも一緒だと思ったら大間違いですよ」

「何だよご機嫌ナナメか?」

「…………………。」

「はは〜ん、さては旦那と喧嘩でもしやしたねィ?」

「黙秘します……。」

「黙秘って…まぁ暗くならねぇうちに帰れよ襲われでもしたら洒落になんねぇからな」



嫌がる沖田さんを無理矢理引きずって土方さん達は巡回の途中だったらしく行ってしまった
私なんかを襲う輩はいないと思う



5:00

エリザベスが一人で歩いていた
桂さんはどうしたのかな



5:10

エリザベスが走って戻って来た
裾から脛毛が生えた足が見えた気がしたが気のせいだと思いたい



5:30―…



「…………。」

「お嬢さん一人?」

「……あなたみいな白髪天パからのナンパなんてお断りします」

「まぁそう言わずにスーパーなんかに今日の晩飯の材料一緒に買いに行きませんか?あと俺は白髪じゃなくて銀髪ね」

「…今日の晩御飯は何作る気ですか」

「お嬢さんの作る飯ならなんだって食いますよ」

「……味噌汁不味いって言ったじゃん」

「だってマジで味薄かったし」

「……銀ちゃんのために作ったのに飲んですぐ不味いって言われたら傷つくよ」

「うん、ごめんな…。そのーなんだ、うん…その辺俺も無神経だったと思う、けど全部飲んだよ。お前が作ってくれたんだから」

「ホントに?」

「ホントに。なんなら生ゴミとか調べてもらっても構わねぇよ流したりしてねぇから」

「…。」

「だから帰ろう」

「……銀ちゃん」

「あ?」

「味噌汁上手く作れるようになるね」

「ん、」

「大嫌いなんて言ってごめんね」


PM 5:50
貴方と手を繋ぐ



090402~0502




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