※万事屋トリオと怪談
「あぢぃー…」
「溶けそうアル…」
「これ脱水症状になりかねませんよ…」
「暑いよー…あー…怪談でもする?」
「なんでだよ」
「いや、ほら、怪談でもしたら涼しくなるかなって」
「バカヤローそんなんで涼しくなるわけねぇだろ!」
「…やらないよりはましアル」
「え、え、え?神楽ちゃん?」
「そうですね、やりましょうか」
「新八くぅぅぅうんっ!!??」
「これ知ってる?サリーちゃんの話」
「ちょっとォォォオ!!??」
「家の電話が鳴ったから受話器をとると『もしもし?私サリーちゃん、今××にいるの』それだけ言うと電話は切れた…そこは自分の家の近所だった」
「は、ははっ…い、イタズラ電話かなんかだろ?」
「僕もその話知ってますよ。また電話が鳴ったから受話器をとると『もしもし?私サリーちゃん、今あなたの家の近くにいるの』それでまた切れるんですよね」
「おいおい、サリーちゃんもしつこいな!あんまりイタ電ばっかりしてると捕まっちまうぞ!?」
「次もまた電話が鳴るネ、受話器をとると『もしもし?私サリーちゃん、今あなたの家の前にいるの』」
「おいィィ!!!サリーちゃんだんだん近づいて来てるよ!なんだよサリーちゃん遊んでほしいのかよ!?だったら変な電話せずに素直に遊んでって言いなさない!!」
「その次の電話は『もしもし?私サリーちゃん、今あなたの家の玄関の前にいるの』」
「サリーちゃん遊びにきたよ!誰か遊んであげて!誰かァァア!!!」
「そして最後の電話は受話器をとってないのに勝手に電話から聞こえてくるんです…『もしもし?私サリーちゃん、………今…あなたの後ろにいるの』」
「振り向くと自分の後ろにはサリーちゃんが……そしてサリーちゃんはニタッと不気味に笑い……」
わんっ!
「「「「ぎゃぁぁぁぁぁあっ!!!!」」」」
「さささ定春ぅぅぅうっ!!!テメー殺されてぇのか!!」
「定春いまのは無いわ!今のは!」
「く、口から心臓でるかと思った……」
「定春今日はもうご飯抜きアル!」
「ったく、こんなくだらねぇ話してるから……」
リリリンリリリン
「「「「……………。」」」」
「お、おい…誰か出ろよ…」
「や、やだよ!万事屋に電話なんだからオーナーが出るべきでしょ!」
「ぎ、銀ちゃん出てヨ…!」
「新八!お前が出ろ!電話出たりすんのはお前の仕事だろ!」
「い、嫌っすよ!銀さん出て下さいよ!」
リリリンリリリン
「………ス、スピーカーにして出るからな!お前らも一緒に聞けよ!逃げんなよ!そこにいろよ!銀さんのこと見捨てないでね!」
「わ、わかったから早く出なよ!」
「…っく!も、もしもし万事屋です」
『もしもし?私サリーちゃん、今…あなたの家の玄関の前にいるの』
ガチャン ツー…ツー…ツー…
「あばっ…!!!」
「う、うわぁぁぁあっ!!!」
「……ひっ!」
「死ぬ!死んじゃうヨ!」
リリリンリリリン
『もしもし?私サリーちゃん、………今…あなた達の後ろにいるの』
「「「「い、いぎゃァァァァァアッ!!!!」」」」
end
小さい頃サリーちゃんの話を聞いて一時期電話に出るのがめっちゃ怖かった(笑)
書いたあとに万事屋の電話にスピーカー機能ないことに気づくという罠←
090626