クリスマスに彼氏がいない私と彼女がいないアホ4人で集まって騒ぎまくるのはいつの間にか毎年恒例の行事となってしまった。


そんなわけで私は寒い中歩いて銀時の家まで来た


「はぁーっ!寒かったー!あんたらは全員家近くていいね!」

「おうっ来たか!ひやかったろ?あ、メリクリ」

「メリクリー」

「メリクリ!超寒くて耳痛くなった!」

「メリクリ。高杉ほれ、みかんの皮剥いてやったぞ!みかんの皮くらい自分で剥け!……まったく、世話のかかる奴だ」

「うるせー、つーかメリクリってずっと聞いてるとなんか変な言葉に思えてきた」



銀時ん家には既にみんな集まっていて全員炬燵に入ってぬくぬくとしていたので私の入る場所がない
無理矢理銀時(と晋助)の横に押し入ると銀時は私の後ろに移動して足の間に座らせた
真後ろに銀時がいてキモいけどこれはこれで背中が温かいのでまぁ良しとしよう



「ケーキ食べようぜケーキ」

「え、もう?」

「糖分王ナメんなよコノヤロー!」

「わし立つの嫌やき誰か取って来て」

「私パス」

「俺もパス」

「俺も。ヅラちゃんファイト!」

「殺すぞ貴様等!!俺だって寒い!」

「ヤダ寒い、炬燵恋しい」

「なんかコイツうざい」

「てか今年ケーキ誰が買ってくれたの?私なんも言われてないから買って来てないよ」



去年はみんなで割り勘してホールケーキ買いに行ったなー
チョコ買うかショートケーキ買うかで揉めたっけ……



「銀さん食べるの専門だしケーキ買う金なんてねぇ」

「俺も買って来とらんぞ」

「わしも」

「俺も」

「………………。」

「………………。」

「………………。」

「………………。」

「………………。」

「…え?」

「いやいや、え?」

「…ちょ、嘘、え、え?」

「ないって!クリスマスにケーキ無しとかないって!」

「テメーここ来る途中にケーキ屋の前通るのになんで買ってこねぇんだよ!」

「はぁ!?だってケーキ買って来いとか言われてないし!だいたいあんた達こそ私が電車乗ってるときとかに買っときなさいよ!」

「まぁまぁ、喧嘩するんじゃなかー」

「そうだぞ!せっかくのクリスマスなのに!俺達キリシタンじゃないけど!」

「まぁあのアレだ!アレ、みんなで買いに行ってもアレだしジャンケンで負けた奴行こうぜ」

「アレってなんだ」

「とにかくジャンケンするぞ!」

「恨みっこ無しな!」

「なんか緊張するぜよ!」

「買いに行くのは負けた奴だけど金は割り勘な!」

「エリザベスも呼んでいい?」

「テメーは黙れ」

「いくよ!せーのっ」

『ジャンケン……ポンッ!!』




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