商いをしに降り立ったこまい惑星で陸奥が商談しゆう間にわしは空を見上げてみた
今日は天気がよくて星がよく見ちょる
手を伸ばしてみても届かんのは分かっちゅうが空に向けて伸ばしてみた


思い出すのは地球でわしの帰りを待っちゅう彼女のこと
空から墜ちてくるばあのこじゃんとの星が地べたとわしを照らす
宇宙は好きけんど時々寂しくなったりする
不安で不安で仕方ない夜がある
彼女は元気にやっちゅうろうか
彼女は他の男にうつつを抜かしちゃないろうか
彼女はこがあ宇宙ばあに旅立ってろくに逢うことこたわん男より他の男の方がえいがじゃーないろうか




「頭、」

「おー陸奥終わったがか?」

「携帯鳴っちゅう」

「お、おぉ」




わたわたと携帯(宇宙にいても連絡出来る優れ物)を懐から出し着信相手を確認すると彼女の名前が表示されちょった




『もしもし辰馬?今大丈夫?』

「おーなんぞあったがかー?」

『いや…今どこかの星にいるの?』

「ん、こまい惑星にいる」

『そっかーそっちは今、夜?』

「夜じゃ、きれえな星が見えちょる」

『こっちも天気いいから星が綺麗だよ、明日は晴れだなー』

「そうか…」

『うん』

「…。」

『…。』




暫くお互いに沈黙して空を見上げちょった(いや、見えないがきっと彼女も空を見てるはず)




『あのね、辰馬…』

「ん?」

『空見てたらね辰馬に逢いたくなっちゃった…』

「……わしもおんしに逢いとうなったぜよ」

『まだお仕事忙しいんでしょ?声だけでも聞けて良かった』




じゃあお休みと言って彼女からの電話は切れた




「電話は終わったがか?次の商談は…」

「陸奥よ」

「?」

「予定変更じゃ」

「何言うちょる、ふざけるのも大概にせえ」

「わしゃ大真面目じゃ地球に帰るぜよ」

「……。」

「今夜は星ばきれえじゃきー」



こんな星の夜は、全てを投げ出したって
どうしても君に逢いと思った
君に逢ったら何を話そうかな







(帰ったぜよー)
(た、辰馬!?何で!?)



土佐分かんねぇよ
難しいよ土佐弁
てか短いですよね
何かもうごめんなさい



090328

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